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今後4半世紀の間に日経平均株価は10万円に達することができる

大相場は懐疑の中で育っている

これまで、このサイトの記事の中で、投資の神様ウォーレン・バフェットも私も、一般投資家、つまり本業の片手間に投資をしている方々には、ダウ・ジョーンズや日経平均などの株価指数に連動したインデックス・ファンドを勧めてきた。

その前提となるのが、米国の株価(経済)や日本の株価(経済)が長期的に上昇し続けるということである。バフェットは、1776年の「独立」以来、米国が発展を遂げてきたことを例に挙げ、大恐慌、第2次世界大戦、リーマン・ショックなどの大事件があっても、必ず米国は復活を遂げ、経済がさらに拡大し株価も上昇してきたことを強調している。

私も、明治維新、日清・日露戦争、昭和恐慌、第2次世界大戦、オイルショック、バブル崩壊などの逆境を乗り越えてきた、日本(経済)には大きな信頼を寄せている。しかも、日本は歴史書に確実に残っているだけでも1300年もの歴史を持つ世界最古の国の1つであり、幾多の難関を乗り越えてきた。

もちろん、今回論じるのはそのような100年、1000年単位のトレンドの中でも、いままさに、経済発展と株価上昇の大きなうねりが怒涛のようにやってきているということである。

あくまで20~30年単位の話ではあるが、日経平均株価が10万円に到達する可能性も十分にあることは、後半で述べる。

 

自由こそが経済発展の不可欠の要素

日本がこれから発展する理由は、「少子高齢化。人手不足の解消のためのロボット化・AI化などを通じてプラスに働くと考えている」や、「中国崩壊による供給過剰の解消。簡単に言えば、中国はこれまでデフレを世界中に輸出してきたのであり、ソ連邦のように崩壊すれば<供給過剰>という癌が無くなり、日本や世界の経済は好転する」など、数え切れないほどある。

だが、それらについては機会を改めて述べるとして、今回はピータ―・F・ドラッカーも述べる「知識社会」において最も重要な要素である「自由」について述べる。

産業革命によって1800年頃から世界経済は飛躍的に発展したが、それは先進国において経済活動の自由が保障されたからである。現在の先進国において、経済活動は基本的に自由であるし、中国が一時的な繁栄を謳歌したのも、一定の範囲内ではあるが、経済活動の自由を認めたからである。

鄧小平という偉大な指導者によって、共産主義と矛盾する「市場化」が断行され大発展を遂げた中国については改めて語る必要が無いだろう。

ところが、鄧小平の偉大な遺産によって繁栄した中国をダメにしたのが、太子党という二世のボンボン集団の出身である習近平である。

「天井の無いアウシュビッツ」と呼ばれるウイグルでの国民の虐待・虐殺を繰り返すだけではなく、南シナ海や台湾への領土的野心を隠さない行為、さらには国民の大量虐殺を行った毛沢東時代へ復帰するなどの動きは、米国が「共産主義中国は結局永遠に民主化できない。我々とは異質の国だ。かつてのソ連邦と同じ『悪の帝国』である」と判断するきっかけとなった。

いわゆる貿易戦争や一連の軍事行動で、米国の判断は明確になったが、習近平の毛沢東復帰路線がどのようなものか中国国内で明確になったのがジャック・マーの突然の引退である。

もちろん、本当のところはわからない。

だが、文化大革命での自分の実の親を密告し銃殺にすることが奨励されたような、おぞましい時代を生き抜いた中国人民は政治に極めて敏感であり、この事件から多くのことを読み取ったに違いない。大躍進と文化大革命での死者は人為的な政策による餓死者も含めて8000万ともいわれる!
 
多くの中国人民が、最後は結局共産党に横取りされる起業など目指さず、今あるものをまとめて海外逃亡のチャンスを伺っているはずである。このような国が発展するはずが無い。

農奴や奴隷を牛や馬のようにムチ打って働かせることは可能だが、バイオテクノロジーの研究員に同じことをしても無駄である。彼らに自由な研究環境を与えることが、最も生産性をあげる。だからこそ、政治的なものも含めた自由が、経済の発展に不可欠なのである。

中国などの独裁国家が他国から技術を盗むことは可能だが、その技術を発展させることはできない。技術者のモチベーションを高めることができないし、今や米国によって技術の盗用にも歯止めがかけられた。

先進国が発展してきたのは「市場」という「交換」の場所を大事に守り育てたからだが、「知識社会」における知識もお互いに持っているものを自由に交換することによって、その価値が高まるのだ。