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ぐっすり眠れて急成長!「スーパーホテル」が顧客満足度1位の秘密

ビジネスホテルの常識を変えた驚愕商法
長浜 淳之介 プロフィール

メイン顧客は国内を頻繁に出張するビジネスパーソン

山本会長は銀行の積極的な融資により順調にシングルマンション事業を拡大していたが、バブル崩壊を機に、銀行が手のひらを返したように借金回収へと動いたため、土地と建物を売り払って急場をしのぎ、新しいビジネスを始めざるを得なかった。

ホテル業に進出するにあたり、山本会長が調べたところ、ホテルは宿泊して眠る施設であるにもかかわらず、意外にも眠りにこだわったホテルが存在していないことがわかった。

異業種からの参入だったので、宴会や飲食では従来のホテルにはかなわないが、宿泊に特化したビジネスホテルならば、シングルマンションで培った眠りのノウハウを活かせると考えた。

ちょうど、ビジネスパーソンも経費が絞られて出張でこれまでのようなシティホテルを利用できなくなっていた。節約のため企業の宴会、接待も減っていた。山本会長はバブル崩壊のピンチをチャンスに変えた。

「弊社のメイン顧客は国内を頻繁に出張するビジネスパーソンです。ビジネスパーソンにとって一番大切なのは翌日の商談に成功することです。そのためには『ぐっすり眠れること』が重要と考え、コンセプトを『安全、清潔、ぐっすり眠れる』に絞りました」(スーパーホテル経営品質部・星山英子部長)

スリッパにもぐっすり眠れるための「工夫」がなされている
 

滞在時間10時間を徹底的に満足させるすごい工夫

スーパーホテルでは、快眠とは眠りの長さよりも、質、深さと考えている。大阪府立大学の健康科学研究室と提携して「ぐっすり研究所」を設立。清水教永名誉教授らと睡眠を検証している。

ビジネスの顧客の大半は夜10時頃にチェックインし、翌朝8時頃に出発する。滞在時間はおよそ10時間、そのうち7~8時間はベッドの上で過ごす。そのためベッドにこだわり、幅150㎝のワイドなオリジナルベッドを採用している。

照明については、ロビー→廊下→客室と段々明るさを落とし、部屋は暗めに設定して、自然と眠りにつきやすい環境を整えている。

客室の防音にもこだわり、窓にはペアガラスを採用。ドアの四隅にゴムパッキンを付け、静音冷蔵庫を採用。その他、足もとから血流が良くなる天然鉱石を敷いた「健康イオンスリッパ」、オリジナルのヒーリング音楽が聴ける、天井に空気の浄化や湿度を調整する珪藻土を使用、壁紙には天然素材のケナフクロスを使うなど、様々な工夫がなされている。