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世界を相手にする投資家が、日経平均をあまり信用しない理由

島国思考から脱出する方法④

投資・経営コンサルティング会社「インフィニティ」の代表にして、『文系が20年後も生き残るためにいますべきこと』『残酷な20年後の世界を見据えて働くということ』などの著作がある岩崎日出俊氏が、日本株への投資を積極的には進めない理由とは――?

日本が投資先として買えない理由

投資は、能力的には人間のはるか上を行く人工知能を人間が従属させることができるほとんど唯一の手段であり、その意味で未来に生きる人にとって必須の教養でもあります。ただ、その投資先として日本企業が有望であるとは残念ながら言えません。

たとえば、日経平均はいま2万3000円前後ですが、一部の強気なエコノミストの中には「日経平均は2年以内に4万円になる」と予想している人もいます。しかし仮に彼らの言うとおり本当に日経平均が4万円になったとして、所詮は2倍に満たない伸びでしかありません。

将来的に若い世代が負担しなければならなくなる年金財源の問題など、いま日本が抱えている諸問題を、この程度の経済成長で解決するのは不可能でしょう。

日本株への投資がおすすめできない理由の一つは、企業のトップ人事の慣習にもあります。大手企業の場合、ある時代においては先見の明があるトップが舵を取り、革新的な施策を打ち出し、新興国の成長を取り込める期待が持てても、往々にして、その数年後には日本型の村社会でしか評価されない、調整役タイプの人が後継社長になってしまうことが多いのです。

その意味でも、長期にわたって買える日本の株は「ほとんどない」という結論になってしまいます。

 

アマゾンの株価はたった7年で9倍に

日経平均が、最も強気な予想でも「2年で2倍」程度の成長しか期待されていないのと比べると、世界のグローバル企業は依然として別次元の成長を続けています。

たとえばAppleの株価は、私が7年前、2011年に書いた本(『マネー大激震』)で推奨した時よりも7倍以上、アマゾンに至っては2年前に別の本(『不透明な10年後を見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの』)で推奨した時点との比較でも4倍近くに上がっています。

「2年で2倍」が最大の期待値である銘柄と、同じ2年で現に3~4倍になった銘柄とでは、後者に投資する方が圧倒的に有利だというのは明らかでしょう。

中には、すでに数年で何倍にも跳ね上がってきたAppleやアマゾンの株価がこれからさらに上がるとは想像できないという人もいるかもしれませんが、それと同じ反応は、私がこの2社の株を推奨した2年前、7年前にもありました。しかし現実に2年、7年が経てば結局数倍になっているわけですし、アマゾンなどは会社のポテンシャルを客観的に評価すれば、これからさらに株価が数倍になったとしても驚くには値しません。

そもそもアメリカの新興企業の場合、株価が数年で10倍になることも決して特別なことではありません。アップルやマイクロソフト、インテルなど30社の銘柄で構成されているダウ平均も、ほんの四半世紀前との比較で7倍超になっています。