文系が滅びる時代に身に着けておくべき「3つの武器」を教えよう

島国思考から脱出する方法③

身につけるべき3つの武器

前回お話したように、AIがあらゆることをこなしてしまう世の中にあって、人間が機械に簡単に代替されずにすむためには、汎用性の高い「武器」をいくつか身につける必要があります。

その武器とは、具体的には①英語、②ファイナンス、③コンピュータープログラミングの3つです。

もちろんAIは強敵ですので、これだけで良いという訳ではありません。しかしこの3つを身につけていないことには、そもそも話にならない―そんな未来が到来するでしょう。

 

3つの中で最も優先して学ぶべきは英語でしょう。AIがどれだけ発達し、翻訳機や翻訳ロボットがどれだけ身近になったとしても、人と人との直接的なコミュニケーションを通じて得られる情報量、あるいは相手との間に生まれる共感の度合いは、機械を通じたそれを上回ると考えられるからです。

今後、世界の英語化は急速に進みます。それも、驚くべきスピードで。世界の共通語たる英語を学ぶべき必然性は、ますます高まっていくでしょう。

AIが動く上ではデータの収集が重要ですが、このデータも英語化されているものが多く、英語圏が有利な状況に置かれます。

2番目はファイナンスですが、私のいう「ファイナンス」は単に①資金の調達、運用を意味する財務(Treasury)、②会計(簿記)だけでなく、③企業価値創造や株価決定のメカニズムなどを含む幅広い概念です。英語で言うCFO(Chief financial Officer)所管の業務に近いイメージでしょうか。

そもそも会社とは、投資家からお金を集めて、事業を行い、利益を生みだすところであって、その利益は最終的には投資家に還元されます。こうした全体図がわかってはじめて、一つ一つのパーツである財務、会計などの知識が有機的に結びついてきます。この先に話す「投資の重要性」を理解するためにも、ファイナンスの概念を理解しておくことはとても重要です。

3番目のプログラミングを学べというのは、AIが人間に代わって何事も行う社会にあっては、AIが思考する際のそのベースとなるパターン、基本性格とでもいうべきものを理解しておく必要が、どのような分野の仕事に携わっていても、一定程度はあるからです。

実は私たち投資の世界に生きる人間にとって、プログラミングの知識はかなり昔から必須のもので、私ももう40年近くも前になりますが、スタンフォード大学に留学していた時代には、プログラムをいくつも書かされました。

若いときにプログラミングを学んだ経験は現在も役立っています。たとえば前回お話ししたように、AIは投資の世界にも急速に導入されつつあり、ディープラーニングによって腕利きのトレーダー並の成績を挙げ始めています。ただ、AIの基本的な性格を理解していれば、人間のトレーダーでもAIの「裏をかく」ことで儲けるのも「ある程度は」可能なのです。