「90%の確率で来る巨大地震」で生き残る行動、命を落とす選択

どんな準備をしていたかが生死を分ける
週刊現代 プロフィール

夕方から夜 酒を飲んでいて酔っ払ってる、どうしよう。しかも停電で真っ暗、スマホはつながらない

9月に起きた北海道の地震は、土砂崩れや液状化の恐怖だけでなく、都市がまるごと「一斉停電」してしまうリスクを浮き彫りにした。すべての明かりが落ちた街中で、私たちにできることはそう多くない。

「災害時、基地局も被害を受けているため、すぐに電話はつながらなくなります。ですがスマホは懐中電灯代わりにもなり、ラジオを受信するアプリも入れておけば重要な防災ツールになる。充電器を持ち歩く癖をつけておくとよいでしょう」(前出・高橋氏)

すぐに連絡はつかなくても、スマホが重要な救命ツールであることに変わりはない。だが、充電がなければなんの役にも立たない。

北海道の地震では、地域によっては丸2日にわたって停電が続き、電子機器の「充電難民」に陥る人が続出した。

こうしたことを鑑みれば、「防災のために」モバイルバッテリーを持ち歩く癖をつけたほうがいい。モバイルバッテリーのなかには、太陽光や手回しで動くものもあり、いざというときに役立つ。

災害時に持ち合わせていなければ、役所や美術館などの公共施設、都内なら丸ビルや六本木ヒルズなどの大型商業施設に向かう。緊急時に電源の供給が可能な設備を持っているからだ。

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スマホはたとえ一時的につながらなくとも、緊急の救助要請や安否確認のために、常に電源が入った状態にしておくのが鉄則だ。

またスマホには、バッテリーの消費を抑える「省電力モード」が搭載されている機種がほとんどだ。機種にもよるが、このモードに設定するだけで約2時間程度、電池を長く保つことができる。

夜間に地震に見舞われた場合、雑居ビルの飲食店やバーで身動きが取れなくなるケースも想定される。かろうじて倒壊や火災から難を逃れたとしても、アルコールが入り判断力や足元がおぼつかないとなると死活問題だ。

ある程度酔っていたとしても、ふだんならば「帰巣本能」が働いて、なんとか家にたどり着けることはある。だが災害時には、公共交通機関はすべてストップ、タクシーなど捕まるはずもない。

実際、東日本大震災の際、東京都心部には「帰宅難民」があふれ、車道を何時間も歩いて帰路に就く人も多かった。

 

イメージしづらいかもしれないが、街灯一本も点かないという事態は、とてつもないパニックをもたらす。どうすれば身の安全を確保できるのか。

「建物が倒壊して瓦礫が飛散していたり、液状化現象で道路が陥没していたりと足元は非常に不安定になっているでしょう。

無理に長い距離を移動して家に帰ろうとせず、指定された最寄りの避難所や、それが見つからなければ頑丈そうな建物の中に移動し、夜が明けるのを待ったほうが身のためです」(前出・渡辺氏)

自宅の様子が気になるかもしれないが、まずは自分と家族の安全を最優先するのが大切だ。また酔いを覚ましつつ、外で一泊する可能性も考えて、飲みに行く前にはかならずペットボトルの水をバッグに忍ばせておこう。

「自宅にいる人は、入浴中に被災する可能性もあります。ガウンひとつ、バスタオル一枚でも躊躇なく屋外に避難しましょう。蛇腹になった風呂のフタは簡易防護服としても活用できます」(前出・和田氏)

無防備なときにこそ、不測の事態はやってくると肝に銘じよう。