金、宝石、コイン、美術品…大穴「実物投資」で儲ける手口
意外なモノがカネのなる木にお金になる「モノ」、ならない「モノ」
いったい世界には、どれほどの種類、私たちが投資対象にできる実物資産があるのでしょう。例えば美術品、骨董、ワイン、貴金属、宝石、不動産、切手…ちょっと考えただけで、いくつかの実物資産が頭に浮かびますが、これらすべてが投資の対象になるわけではありません。
例えば、美術品や骨董はどうでしょう。これらのなかには確かに資産価値が高いものがありますし、時間の経過とともに価値が高まるものもあります。
一方で、耐久性という点で見ればどうでしょうか。絵画や書などは経年による劣化が激しいですし、保管場所も常に悩みの種です。さらには換金のしやすさ、つまり流動性という点でも難があり、いざというときに現金化できない場合があります。
それを踏まえたうえでも資産運用の対象に加えたいという方もおいででしょうが、決して一般的な投資対象とはいい難く、どちらかといえば趣味の対象としての性格が強いのではないでしょうか。
では、私たちが投資の対象にできる実物資産には、どのような特性が求められるのでしょうか。
「モノ」が資産になる3つの条件
まず、なによりも希少性が重要です。例えば海岸を歩いていると、時々きれいな石が見つかります。私も砂浜でみつけた石を自宅に持ち帰って飾ったりしますが、そのような石に価値はありません。
モノに資産価値があるのは、多くの人がそれを欲しがる一方で、数が限られているからです。海岸の石ころのように、いくらでもあるものは投資の対象にはなりません。
二つ目の条件は耐久性です。いくら希少性が高くても、保管しているうちに腐ったり錆びたりするようではダメです。できれば、世代を超えて継承できる耐久性が求められるといってよいでしょう。
三つ目の条件は、時代を超えた普遍性です。
いくら希少性があっても、一時の流行で終わってしまえばどうでしょう。特に富裕層と呼ばれる人たちは、自らの資産をいかにして子や孫に伝えてゆくかという点に強い関心を示します。ですから自分たちの世代だけではなく、次の世代、さらにその次の世代においても、変わらぬ価値を維持するということが重要です。
さらに、地理的な観点でみた普遍性も重要です。モノの相場は収集人口が多いほど値上がりします。すでに世界の経済はつながっておりますので、一国のみで支持されるモノより、世界中で愛されるモノの方が、今後値上がりしやすいといえるでしょう。