朝起きたら、買ってた卵からヒナが次々と孵化してきた! どうする?

そんなとき、鳥と仲良く暮らす方法
上田 恵介 プロフィール

ウズラと一緒に暮らすなら

さて、食用卵が本当に孵ってしまう可能性が高いのは、やはりなんといってもウズラだろう。

また、スーパーで売っているウズラの無精卵のうち、数パックに1個程度は有精卵が混じっているという情報がネット上にあり、それを知ってウズラの卵を孵化させたがる子どもも増えているようだ。

では、実際にウズラが孵化した際は、どのような点に気をつけて飼育するとよいだろう?

ウズラの孵化ウズラの孵化(『うずらのじかん』①より)

「まずは食事です。ウズラは雑食性で、ヒエでもアワでもなんでも食べますが、ときどきタンパク質の摂取源としてミルワームなどの生餌を与える必要があります。虫が苦手な人だと、面倒を見るのは少しハードルが高いかもしれませんね。

ただ、庭があるならウズラを放しておけば、芝生の間の虫を自分で勝手に捕ると思います。

ちなみに、オスはナワバリ主張の雄叫びを上げるので、かなりうるさいですよ。雄鶏のコケコッコーみたいなもんですね。

ナワバリ意識も強ければ、攻撃性もすごいので、狭いところで多頭飼いをすると、強いオスが他の個体を突き殺してしまうこともあります。広い所で飼うなら、多頭でも問題ないんですけどね。

そういう意味だと、オスはマンションでは飼いづらいかもしれません。

鳥全般に対して言えることですが、飼いやすさでいえば、オスよりメスのほうがいいと思います。性格が優しいし、突っつく力もメスのほうが弱いですからね。突かれても痛くないんです」

ウズラキーボードに乗るウズラの「うっずー」(国立科学博物館・西海功氏提供)

とはいえ、孵化したヒナがオスであってもメスであっても、孵化させた人間には、最後まで彼らの面倒をみる責任がある。

「無理になつかせようとしなくても、生き物は見ているだけで楽しいし、可愛いものです。一緒に暮らすのであれば、それぞれの鳥の性質や個性を観察し、尊重して、ほどよい距離間で過ごすのがいいんじゃないですかね」

うずらのじかん
『うずらのじかん』
マツダユカ 著 上田恵介 監修
インタビューに答えてくれた上田恵介名誉教授と、教授が研究室で孵化させたウズラのうっずーがモデルとなって誕生した鳥マンガ。教授のあとを付いてまわるうっずーや、撫でられたくてキーボードを叩く教授の手の甲に飛び乗ってくるうっずーなど、ウズラの愛らしい姿が堪能できます。ウズラや鳥類研究者たちの生活についても、楽しみながら、なんとなく学べます。

取材・構成/桧尚子