左から脇屋氏、村田氏、三國氏
# 飲食店 # グルメ

キッコーマンのレストラン、「コース1万2000円」にした深い理由

いまの「繁盛店」に投げかけるある疑問
日本の食文化は、和食が2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、世界中のグルメに注目されている。観光庁の調べでも、平均すると訪日外国人客の約7割が「和食を食べること」をあげ、つねに来日目的のトップになっている。

そんななか、2020年の東京オリンピックを前に世界的に見ても類がない、超個性的なレストランが、東京に出現する。

和洋中のカリスマ料理人が月替わりでタッグ

グルメブームを背景にSNS映えを意識した珍妙な料理を出すレストランが散見されるが、こちらは正真正銘の正統派レストランである。

毎月異なるジャンルの日本で最高峰の料理人やシェフ2~3人が協力して、メインを含めたコース料理をつくるというのが特徴だ。しかも、実演ライブまであるという。

単なるイベントではなく、常設のレストランで、国内外で活躍するトップ料理人が協力して料理をつくり、実演までしてしまうことなど、グルメでなくても夢のような話である。

仕掛けるのはキッコーマン。11月1日に東京・有楽町にオープンするレストラン「KIKKOMAN LIVE KITCHEN TOKYO」がそれだ。

レストラン外観

「月替わりで和食、洋食、中華といった世界の料理を融合させていくというのがコンセプトです。毎月、和食の料理人だけでなく、フレンチやイタリアンだったり、中華だったりジャンルの異なる料理人が加わって、2人ないし3人がタッグを組んで1つのコース料理メニューを開発します。これをお客さまに召し上がっていただくというものです」(キッコーマン・コーポレートコミュニケーション部長・臼井一起氏)

店内にはステージ(ライブキッチン)が設えられていて、お客の目の前に出された料理がどのように調理されていくのかを料理人やシェフが実演、トークを楽しむこともできる。いわゆる体感型のレストランにもなっている。

 

なお、実際の調理や通常の実演ライブは、店舗運営のパートーナーで、飲食店を展開する「うかい」の料理人やシェフが担当するが、毎月スペシャルデー(不定期)を設けていて、メニューづくりに携わった料理人やシェフ本人が出演し、実演ライブを行うことになっている。

食材も各地方自治体とタイアップしていて、やはり月替わりで各地の名産、特産品をその都度取り寄せるという。

「一流の料理人やシェフがコラボレーションしたメニューと、月替わりでその料理と実演ライブを楽しめるレストランは、日本で初めてです」(臼井氏)

和洋中となに不自由なく料理を楽しめる、世界でもっとも豊かな食文化を誇る日本で初めての試みということは、世界で初めてということでもある。

キッコーマンの経営理念の1つに、「食文化の国際交流を進める」がある。和食を背負ってしょうゆを世界に広めていくのではなく、現地の食文化、食材、嗜好にどう合わせてしょうゆを使ってもらえるかをつねに考えてきた。

1957年にアメリカに本格進出して以来、世界にしょうゆを使ってもらえるように、その国に合わせた数多のレシピの提案をしてきたのがキッコーマンだった。