米中冷戦、食糧もエネルギーも輸入依存の中国全面降伏で終わる

トランプの貿易戦争は火をつけただけ
大原 浩 プロフィール

トランプ大統領の貿易戦争

すでに述べたように、米国経済はトランプ政権になってから力強い成長を続けている。だから貿易戦争によるマイナス面は気にする必要などないのだ。

そもそも、中国の輸出依存度が24.1%であるのに対して、米国の輸出依存度はたった9.4%である。どちらに軍配が上がるかは最初から明らかである。

ちなみに日本の貿易依存度は14.6%で昔からあまり変わらない。つまり通説の「日本は輸出(貿易)立国」であるという話は正しくない(世界国勢図解2015年の資料による)。

さらに、中国が13億人を養う食料を集めるのに四苦八苦しているのに対して、米国はあり余る食料を輸出している。

 

また、世界最大の産油国は現在ロシアである。念のためサウジアラビアでは無い。だが、来年(2019年)には米国が世界最大の産油国になる見込みだ。近年のシェール・オイルの開発・増産が寄与している。

エルサレムに米国の駐イスラエル大使館を移したことは暴挙とされたが、米国は、湾岸戦争の時のように、産油国であるアラブ諸国に気を使う必要など無くなったからできたのである。

それに対して、中国の2018年7月の原油の国内生産量は日量375万バレルである。そして、税関発表の輸入量は同850万バレル。全体の7割の原油を輸入に頼っている状況だ。

この弱点ゆえ、今回の米国との貿易戦争においても輸入原油は報復関税の対象リストに入れることができなかったのである。

日本やドイツが第2次世界大戦を起こした大きな理由の1つが、石油などのエネルギー確保のためであることはよく知られた事実である。共産主義中国もこの生命線を今まさにつかれているのである。

誰もが認める最新兵器に支えられた軍事力はもちろんのこと、前述の食料・エネルギー、さらにはシリコンバレーの頭脳など、どこをとっても、世界最強国である米国に、エネルギーも食料も自立できないし、軍事力もたぶん張りぼてで、しかも自国の優秀な頭脳はシリコンバレーに吸い上げられている中国が刃向かったのは無謀であったといえる(参考:人間経済科学研究所、藤原相禅の研究レポート「シェール開発進まない中国で原油生産が逓減」)