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パナソニックと「きれいなおねえさんは、好きですか。」の26年秘史

巨艦パナソニックが美容家電にこだわる理由
山下 知志 プロフィール

あとは、さらに売れる仕組みをどうつくるか、購買層をどう開拓するかである。「Panasonic Beauty」の統一ブランドが誕生した2010年以降を駆け足でみてみよう。

「美容家電のユーザー層のイメージを三角形にたとえると、頂点は美容に対する感度の高い、いわゆるイノベーター層です。スチーマーを発売した当初は、こうした美容高感度層をターゲットにしていました。2012年以降は、フォロワー層までアプローチしようということで、ユーザーの幅を広げる戦略を打ち出しました。ここ数年は、ユーザー層の拡大とともに、もう一度、美容高感度層を取り込むために『Panasonic Beauty PREMIUM』というハイブランド化した商品を投入しました」(神本氏)

「Panasonic Beauty PREMIUM」は、その名の通りパナソニックが販売する美容家電のハイエンド機種である。家電量販店などには置かず、一部百貨店やパナソニックのオンラインストアなどでしか買えない。発売は2014年からだが、機種を増やし、新たな需要の発掘を狙って、販売の拡大を目指している。

無料でエステを体験できるサロンを銀座に

東京・銀座の一等地に、パナソニックの美容家電を実体験できる専用のサロンもつくった。2017年9月にオープンした「Panasonic Beauty SALON 銀座」である。サロンは、美容家電の情報発信の場であり、実体験して効果を試す場だ。

「美容家電は、実際に商品を使ってみたり、試してみないと、その効果はわかりません。販売店でも体験コーナーが設けられているのですが、多くの目線のあるオープンな場所では抵抗があるという方も多いのです。その点、サロンならば安心できます。実際に来ていただいて体験することで、高い満足度を得られています」(パナソニック・スモールアプライアンス商品部ビューティーヘルスケア商品課主務・岡橋藍氏)

女性限定のサロンは1階から4階までの4フロア。1階はヘアドライヤーやスキンケア商品を試せる場。肌分析とカウンセリングを行える特殊な鏡もある。2階では、ハイエンド機種のプレミアムシリーズ商品を体感できる。

 

3階はプロのビューティアーティストによる無料エステ。スタッフのサポートで、プレミアムシリーズを実際に使って試せる場だ。2週間先まで予約を受け付けているが、つねに予約で埋まってしまう。4階は交流スペースで美容家電やメイクのイベント、セミナーなどを行っている。サロンでは、プレミアムシリーズ商品も購入できる。

「銀座を選んだ理由は、メインターゲットにしている働く女性がよく訪れる街であることと、最新のトレンドを発信する場所であることです。コアターゲットは30歳前後ですが、20代、40代も多く、世代を問わず、お客様がいらっしゃいます」(岡橋氏)

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