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「丸亀製麺」が、あえて「セントラルキッチン」を作らない理由

「非効率」が感動をつくる
年商900億円、国内外1000店舗、既存店売上は対前年比100%以上を40か月以上達成……。日本を代表するうどんチェーン「丸亀製麺」は、なぜここまで急成長をとげることができたのか? その秘密に迫った『丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?』の著者で、創業社長の秘書をつとめる小野正誉氏が、「丸亀製麺」が大事にしている「効率なんていらない」という意外なポリシーについて語った。

「効率」は誰のためなのか?

効率化する、効率をよくする、効率を高める。

何かの組織改革をするとき、もっともよく使われる言葉かもしれません。ビジネスでも、勉強でも、ダイエットでも、効率よくするのが最善策だと思われています。

「効率をよくしろ」と言われれば誰も反論できなくなる、魔法の言葉です。

しかし、ビジネスにおいて使われる効率という言葉は、誰にとって使われ、何のためのものでしょうか。

たいていは会社のため。社内の人間に向かって、会社の利益を優先するために使われます。決して、顧客の満足や感動のためではないのです。

丸亀製麺の店内に足を踏み入れると、入り口には小麦粉の入った袋が山積みになっています。

 

店内には、「いらっしゃいませ」と元気のいい掛け声が飛び交い、若者から年配まで、幅広い年齢層のパートナーさん(丸亀製麺でアルバイト・パート従業員を呼ぶ際の名称)が忙しそうに働いています。

オープンキッチンでまず目に付くのは、見慣れない大きな機械。これは製麺機というもので、小麦粉と塩と水を混ぜうどん生地をつくり、前日にこねて寝かしてあった生地を延ばすために使います。ランチ時は次々に注文が入るので、製麺機もフル稼働です。

そのつくりたてのうどんを、うどん担当のパートナーさんが小分けにして茹でています。20分ゆであげたうどんは、水で締めて、かけうどんやぶっかけなどの出汁で食べるうどん用に。

看板にもなっている釜揚げうどんは、茹であがる5分前にお湯からあげて、釜揚げ用の桶に移します。この時間配分なら、会計を済ませて席に着いて食べ始めるころには、ちょうどよい食べごろになるのです。