9月25日にザ・ニューヨークパレスホテルで開催される日米首脳会談を前にして、ドナルド・トランプ大統領周辺では笑うに笑えない会話が交わされているという。
トランプ大統領にとって日本との貿易赤字解消が現下の最大関心事の一つである。
21、22両日にニューヨークで開かれる茂木敏充経済財政・再生相とロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表の第2回日米貿易協議(FFR)を踏まえて、トランプ大統領が安倍晋三首相に対し貿易赤字解消の具体策を求めるのは間違いない。
そうした中で、同大統領が米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のコラムニスト、ジェームズ・フリーマン氏に電話、もし日米貿易交渉が不調に終われば、両首脳の友情関係にピリオドを打つと語ったことが大きな波紋を呼んだ。
トランプ政権内の日米同盟重視派は、これまでに何とかトランプ大統領を諫めようとタイミングを計っていた。
そこへ件のWSJ紙報道(9月6日付)が飛び込んで来て、彼らはますます危機感を強めたというのだ。
ところが、奇しくも同日のニューヨーク・タイムズ(NYT)紙が同大統領を厳しく批判するトランプ政権高官の匿名記事を掲載したことで、すべてが吹き飛んでしまったのだ。
翌日、トランプ大統領は地方遊説に向かう大統領専用機内で記者団に対し、ジェフ・セッションズ司法長官は直ちに匿名寄稿者を割り出すべきだと語ったのである。「犯人」を割り出せと言ったのだ。