# 性的マイノリティ # LGBT

同性カップルに「生命保険」開放はよきニュースか?

当事者ニーズと社会の熱気のはざまで
永易 至文 プロフィール

生活者としてのLGBTの現場から

性的マイノリティの〈暮らし・お金・老後〉の現場からと題して、今回は「保険」をめぐるレポートをお届けしました。

昨今、LGBTという言葉が流行語のように語られ、企業や経済界にもさまざまな反応が見られます。しかし、記事などに踊る「◯兆円の眠れる市場を攻略」「LGBT対応」「ダイバーシティ経営」「イノベーション創発」などいささか鼻息荒いフレーズと、生身の私たちとのあいだには、若干の距離がありそうです。

 

一方、性的マイノリティの「生きづらさ」が言われるとき、傾聴、寄り添い、支援、カウンセリング、あるいは(ライフ)コーチングなど、〈こころ〉系、ときには〈スピリチュアル〉系の言葉を目にすることが多く、私には〈ゼニ・カネ〉〈老後〉はどうすればよいのか、具体策が見えない不安があります。

LGBTブームが来ようが終わろうが、企業やメディアや行政が前のめりになろうが冷めようが、性的マイノリティ当事者は、財布や預金通帳の残高を気にしながら一生を生き、職場や親族・近隣との人間関係を考えながら暮らしていかなければなりません。そのとき、生活者としてどのような悩みを感じ、それにいかなる解決方法があるのか。

私の記事では、日々のご相談の現場からのレポートをお届けしたいと思います。そこで世上の記事等に見るLGBTとは風貌を異にする、暮らし、病み、老いる、等身大の性的マイノリティの姿が読者の脳裏に浮かんだら、当事者としての書き手冥利に尽きる思いでいます。