顧問は一人で顧問先企業の課題と向き合い、解決にあたる職業です。もちろん取り組みは顧問先企業の担当部署のメンバーと一緒に行いますが、顧問という立場としては、基本的には一人です。
だからこそ、人とのつながりを大切にしてほしいと思います。
仕事のために人脈を広げておくことも必要ですし、自分では対処しきれない問題にぶつかった時に、人の知恵を借りることで出口が見つかることもあるのです。
私は顧問として独立間もない頃、やはり人脈を広げようと有名な異業種交流会を含め、多様な交流会に参加していた時期があります。けれど、そういった場所では利己的な方を多く見かけ、どうも馴染むことができませんでした。
そこで、自分と同じベクトルの人たちとのコミュニティをつくる必要性を感じ、自ら懇親会を毎月主宰するようになりました。かれこれ2年以上続いています。
顧問として知り合った経営者の方を中心に、あらゆる職種の方が懇親会に参加してくださり、皆さんとても楽しんでいらっしゃるようです。
これまでで延べ700人くらいが参加していますが、私の会では一つだけ絶対的な決まりごとがあります。それは、懇親会で営業活動をしないこと。もちろん、例えば名刺交換をして、SNSでつながって、人間関係を築いたその延長線上にビジネスがあるのは構いませんし、実際にコミュニティを通じて大きなビジネスに発展したケースもあります。
しかし、最初から営業目的で来る人が増えれば、コミュニティの方向性がブレていきます。あくまで純粋に人と人がつながる場としてのコミュニティづくりを、これからも続けていきたいと思っているのです。