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地方銀行の9割は再編? テクノロジーが業界をガラリと変える

個人との接点をいかに強化するかが鍵
泉田 良輔 プロフィール

個人との接点をいかにつくるか

テクノロジーを活用することで個人とサービスを結びつけようとしているのは、銀行だけではない。ありとあらゆる企業がグローバルの「サービスプラットフォーム」を獲得しようと動いている。

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ここでいうサービスプラットフォームとは何か。(1)ユーザーインターフェースに優れた、ネットワークに接続可能な「ハードウェア」で利用でき、(2)そこでは商品やサービスも含めて「コンテンツを」楽しむことができ、(3)決済などの「金融機能」がついている、というプラットフォームと定義しておく。

ここまでいうと多くの方は気づくだろうが、サービスプラットフォームに該当するのは、アップルの「iTunes」や「App Store」。グーグルの「Google Play」、アマゾンあるいはUberのアプリまで含んで考えてもいいかもしれない。

Facebookの送金サービスなども含めて、多くのプレーヤーがサービスプラットフォームの完成度を高めるとともに、その規模拡大を狙っている。

サービスプラットフォームを狙うのは米国企業ばかりではない。中国のAlipay(アリペイ)やWeChat(ウィーチャット)はそれぞれオークションサイトの決済機能として発展してきたし、またチャットツールの中に決済機能がある。

 

銀行のサービスは決済や送金だけを担っていればよい、という状況から競争環境は変わりつつある。個人ユーザーとの接点をいかに多くつくり、密接度合いを高めるかがカギなのである。iPhoneは年間2億台以上販売され、FacebookのDAUはグローバルで11億人以上にも達する。

銀行がサービスプラットフォームとしてSNSを始めたり楽曲を販売したりすることは、現時点で考えにくい。また、それが成功するとも思えない。

ゆえに、異業種とのプラットフォーム競争においては、決済の使い勝手や、金融商品の売買のしやすさ、品揃えなどで競争していかざるを得ない。

問題は、銀行のサービスプラットフォームを競合企業のそれと比較した際に、「接点の密接度合い」でいかに優位な軸とエリアを生み出すことができるかである。

いかがだろう。「プラットフォーム獲得競争になったとき、地方銀行はおろか、日本のメガバンクグループでさえ生き残れるのだろうか」といった疑問を持った読者も多いのではないだろうか。