2018.09.20
# 実物資産 # 量的緩和 # 金

世界を覆う「マネーの増殖」から資産を守るための冴えたやり方

「実物投資」があなたを救う
田中 徹郎 プロフィール

私たちの財布は「中央銀行」に握られている

リーマン・ショックの翌年以降、世界経済は順調に回復してきました。アメリカの景気の谷は2009年7月で、現在に至るまで実に10年以上も景気拡大が続いており、これは戦後最長です。わが国も同様で、仮に2018年12月まで景気拡大が続けば、戦後最長の73か月に並びます。

ただし今後の世界を見渡しますと、決して視界良好とはいえません。確かにアメリカ経済は絶好調ではありますが、これはトランプ大統領の法人減税など景気刺激策によるところが大きいといえるでしょう。2019年いっぱいは減税効果が続いたとしても、その先はやや心配です。

さらにここにきて、米中間の貿易摩擦によって、世界経済が悪影響を受ける懸念も出てきました。悪いふうに考えるときりがありませんが、それでも明らかにトランプ大統領の登場前に比べると、世界経済の不確実性は増えてきたように思います。

日米欧3極のうち、今のところゼロ金利政策から卒業したのはアメリカのFRBだけで、日銀とECB(欧州中央銀行)は、いまだ異例のゼロ金利政策を継続中です。このような状態で景気後退期に入ってしまえば、どうなってしまうでしょう。

 

これ以上の利下げは難しいでしょうから、中央銀行に残された政策はQEしかありません。つまり大量の国債を抱えた状態であるにもかかわらず、さらに印刷機を回して紙幣を刷り、その紙幣で国債の購入を買うしかないわけです。その結果、市場に滞留するマネーはさらに増え、マネーとモノのバランスは今以上に悪化することになるでしょう。

日ごろ私たちは、自分たちのおカネは自分自身のものだと信じて生きています。当たり前のことではありますが、おカネの価値という観点からみればどうでしょう。ここまでみてきたように、おカネの供給量は中央銀行がコントロールしており、その供給量を増やせば私たちのサイフの中の1万円札の価値は薄まります。

つまり私たちのサイフのヒモの片側は、常に中央銀行に握られているという見方もできるわけです。

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