本橋麻里の告白「社会人1年目として、私がGMに就任した理由」

カーリング・銅メダリストの告白①
本橋 麻里 プロフィール

今季は選手にとって、緊張感がすごく高まるシーズンになると思うんです。「オリンピックは終わったんだし、気楽にやればいいじゃん」と言ってくれる方はいるんですが、その一方で勝って当たり前と見られるので、精神的に厳しいゲームも多いと思います。

ファンの皆さんもマスコミの方々も、「次のオリンピックは金メダルだね!」と応援してくれる。もちろんその声はありがたいのですが、オリンピックは1年1年の積み重ねの先にあるので、選手としては正直、「そんな先の、4年後のことまでまだ分かりません」という気持ちもあるんです。

実際に私もそうでしたし、メンバー間でも「先のことよりも、まずは今シーズン」という話は常にしています。それを素直に取材で言う選手もいます。しっかりそれぞれの意見を持ってくれているし、選手、スタッフはチームのことをすごく考えて発言してくれているので、そのあたりは心配していません。

 

この1年が最も戸惑う期間

ただ、私は軸足が変わるというか、フロント業務について考えなければいけないので、スポンサーさんには「とりあえずサポートをお願いします。あとのことはその時、決めます」と無責任なお願いは決してできない。

アイス上の選手は目の前のゲームとシーズンに集中してもらう。でもある程度、長いスパンの路線ではあるんだよ、とも理解してもらう。それによって、チームに対して何か締め付けがあったり、マイナスな要素が生まれてはいけない。

そのあたりのバランスについては、これまで以上にみんなで話さなきゃいけないと覚悟しています。

ジュニアキャンプで積極的に指導する

コミュニケーション上でも運営上でも、一からのチャレンジですから、最初は失敗するだろうなと思っています。平昌五輪を経由して、求められているものも変わってきてますし、システムを作るこの1年間がおそらく、最も戸惑う期間かもしれません

私が休養してチームマネジメントに集中するということ自体に疑問を持っている方もいるかもしれない。

それでもカーリングに対してそういう向き合い方している人はこれまでいなかったので、新鮮な気持ちと難しさ、両方を感じる毎日です。でも日々、勉強ですから、やり甲斐は大きいです。

アプローチは変わるかもしれませんが、「地元で長く愛されるチームにしたい」という思いは、私がロコ・ソラーレを結成した時と何ら変わっていません。引き続き、カーリングに注目していただければ嬉しいです。

(構成・写真/竹田聡一郎)