本橋麻里の告白「社会人1年目として、私がGMに就任した理由」

カーリング・銅メダリストの告白①
本橋 麻里 プロフィール

ただ、以前は競技継続のために、サポートしてくれる企業を求めて選手がどんどん出て行っていたのですが、今は強いチームや可能性を持った選手が逆に常呂に戻ってきてくれるという動きもあって、それは心強いですね。

常呂カーリングホールは本当にアイスの質がいいんです。アイスメーカーの鈴木繁礼さんを先頭に、氷上スタッフが選手の意見を真剣に聞いて試行錯誤してくれて、世界レベルの練習ができる環境を作ってくれています。

静かに競技に集中できるという利点もある。というのは、まあ、田舎で人が少ないだけなんですけど(笑)。そういう部分ではロコだけではなく、国内外からチーム単位で合宿地に選んでくれるのも嬉しいですね。

 

でもそれは、スポーツとしてとても健全なことだと思うんです。サッカーだったら試合を観やすい専用のスタジアムがあって、そこには質の高い芝生を整えてくれる専門家がいて、「あのスタジアムで、あの芝でプレーしてみたい」と選手が検討してくれますからね。

カーリングホールというハード面が注目されて、北見や常呂という街が注目され、選手が生まれて育つ。そういう、カーリングとしてのサイクルが盛んな町になればいいなと願っています。

カーリングイベントでのMCをはじめ、講演やトークショーなどの活動も増えた(右は吉田知那美)
 

「まずは、今シーズン」

5月中旬から、8月上旬までのオフに私が何をしていたかといえば、本当に多くの方に会いたくさんの意見を聞かせてもらいました。講演の機会もいくつもいただき、良い経験ができました。

特に地方に行かせていただいた際には、そこの土地ならではのいいところ、そしてそれを誇る地元の方の話を聞かせてもらって、町おこしのヒントを多く得られたと思います。

これまでのシーズンは競技や遠征が第一で、スポンサーさんに接するのも優先順位としてはその次という感覚でした。今季、大きく違うのは、まずその優先順位が変わったあたりですね。

そして、自分では私は社会人1年目だと思ってます。「これまでは社会人じゃなかったのか」と言われてしまいそうですが、気持ち的には1年目のつもりです。

実際にアイスを離れるとやはり、色々と見えてくることがあります。

今まではプレーヤー目線で「もうちょっとこうしたいな。これをお願いできたらな」という部分はあったのですが、それをどこまで実現できるか。

難しいのは、アイス内の意見と、チームの運営・強化をうまく整えて、選手とスタッフが同じ方向を向くことですね。