# 働き方

働き方改革は時短ではなく「時間を創り再配置するため」が正解だ

目的を間違ってはいけない
越川 慎司 プロフィール

トップが本気になれ

第二回でも述べましたが、会社のトップが本気で働き方改革を行う気持ちがなければ、社内の働き方改革は成就しません。

「トップが本気になれ」、は実に重要なキーワード。長い会議の文化や、無駄なメールの文化が残っているならば、トップが率先して、やめる会議を決める、社内はチャットにする、を実践することが必要です。上が本気で変わらなければ、下にその熱は届きません。

さて、働き方改革における、もうひとつ重要なこと。それは、「進む、振り返る、進む」を繰り返すことです。

自分の仕事のどこに無駄があったか、もっと削れる部分はあるんじゃないか……おそらく「もっとスムーズに進められた仕事」「やらなくてもよかった仕事」「他の人に任せればよかった仕事」が見えてくるはずです。

 

第三回でお伝えした通り、スムーズに進めるべき仕事は、上司や仕事のパートナーに「今いいですか」と相談していれば、もっとスムーズに進んだかもしれないし、「やらなくてもよかった仕事」は、「できません」と断ればよかったかもしれない。

そう振り返ることで、新たな改善点がいくつも見えてくるはず。来週以降は、それを少しずつ改善していけばいいのです。一回の振り返りで、仮に一日30分の無駄が発見できれば、週に2時間半も新たな時間が捻出できるはずです。

これからの時代は、この「振り返りの時間」がどれだけ確保できるかが、企業も個人も勝負になると私は考えています。なぜなら社内で無駄に時間を費やして脳停止してしまっては外部の変化に気づかず、その対応も遅れてしまうからです。「ゼロから未来を生み出す」創造力は、AIにはない人間の強みであり、その創造力に必要なのは時間に追われることなくリラックスして考える環境が不可欠だからです。

前回紹介した成績上位5%の人たちは、リラックスして考える時間が一般の人に比べて多いという調査結果も出ています。彼らには、常に多くの仕事が集中しているにもかかわらず、新たな発想ができる時間を確保していたのです。