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# 働き方

働き方改革は時短ではなく「時間を創り再配置するため」が正解だ

目的を間違ってはいけない

この連載では、私の考える働き方改革の「本来の目的」を提示したえで、多くの企業が働き方改革で思うような成果が出ない理由を分析し、かつ、成績上位者が実践している仕事の取り組み方を紹介しました。

前回記事<人事評価で「上位5%」に入った人たちの働き方「驚きの共通点」>はこちらからhttps://gendai.ismedia.jp/articles/-/57391

これまでにお伝えしたとおり、働き方改革とは、労働時間や休暇日数といった「量」を減らすのが目的ではなく、限られた時間で成果を上げるために「質」を高めることが目的です。その質を高めるために、いま費やしている時間を確認して無駄をなくし、成果と働きがいが上がることに置き換えることが必要です。

今回は、これまで述べたことを振り返るとともに、働き方改革によって生まれた時間を、何に費やすべきなのか、という話をしたいと思います。

 

無駄の棚卸をしていますか?

まず、自分がいま、週に何時間働いているかを可視化し、それを、どこまでダイエットできるかという「目標値」を定めてみましょう

自分が週に何時間働いているかを知らない人がほとんどだと思いますが、まず、自分が週に50時間働いているのなら、それを40時間にすることを目標にする。そして、10時間を削減するために、いまやっている仕事のうち、どこを見直せばいいのか、何を減らすべきかを徹底的に検証してください。つまり、「無駄の棚卸し」です。

棚卸しといわれても、どこからはじめればいいのかわからないという人も多いでしょう。そんな時は、「会議とメールを見直す」のがファーストステップです。なぜなら、多くの仕事の無駄が、この2つから生まれているからです。

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会議には、新たな企画を出したり、課題解決をするための「創造的な会議」と、「意思決定のための会議」、そして「情報共有のための会議」の3つがあることは述べました。このなかで、情報共有の会議はなるべく減らしてください。わが社では、情報共有の会議をゼロにしました。共有すべき情報は全てデジタル化して、メンバーがネット上で即座に確認できるようにすればそれで充分です。

一方、創造的な会議はなくしてはいけません。が、効率を高めることは可能です。通常、会議は60分を基準に設定されていることが多いと思いますが、これを30分基準に変更する。ファシリテーションの能力を磨いて。議論を整理して結論に誘導できるようにする。

こうして、本当に必要な会議だけを、さらに濃度を高めて行うことで、多くの時間が生み出されるはずです。会議時間を効率化したぶん、メンバー間の会話を増やしてください。

課題解決やイノベーションがどのように実現したかを遡って調べたところ、会議後の立ち話しや、他部門の人と廊下で話したこと、タバコ部屋や食堂での会話、顧客訪問からの帰りの電車で話したことなどが結果的に成果につながっていました。

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次は「メールの改善」です。これは前回も述べた通り、本文は105文字以内で要点をまとめることを目指す。特に社内メールで季節の挨拶や所属組織の長い説明は不要です。件名に自分の名前を入れるのは言語道断です。

また、CCによって社内メールの流通量は膨れ上がります。CCの社内ルールを決めて周知してください。 できるかぎりメールを止めて、SlackやTeamsなどのチャットツールを活用してください。

一度使ってみればわかりますが、こうしたツール上では時候の挨拶も自然と無くなりますので、驚くほどコミュニケーションが円滑になります。相手の状況を確認しながらリアルタイムでのやりとりができれば、仕事のスピードが大幅に増すことになります。