被害者3万人! ケフィア事業振興会「1053億円巨額破産」の深層

古典的な集客マジックで投資家から収奪
伊藤 博敏 プロフィール

警察が捜査着手へ

弁護団は、電話やメールで相談を受け付け、被害者説明会へ向けての準備を進めていたところ、8月31日、消費者庁がケフィアの実名を挙げて「消費者安全法」の規定に則って注意喚起。ケフィア商法の問題は周知徹底された。

 

9月2日には、弁護団の説明会が都内で開催され、全国から1500名が参加、紀藤弁護士が、「返金額は(340億円の滞納に関し)数十億円が勝負」と、答えるとともに、出資法違反や詐欺に当たる可能性があるとして、刑事告訴の可能性も示唆した。

手回しがいいというべきか、その翌日には東京地裁に駆け込み、破産手続きの開始決定を受け、早速、東京・秋葉原駅近くの本社ビルには、その経緯を「お知らせ」として張り出した。報道で知り、駆けつけた会員、投資家は、張り紙を見て呆然とするばかり。殺到するメディアのインタビューに「どうしたらいいのか…」と、力なく答えていた。

ケフィア本社

ケフィアの関連会社は約70社というだけに、取引の流れは複雑で資金移動の解明にも時間がかかる。鏑木父子や経営陣の責任追及はこれから始まり、告訴告発は避けられず、やがて警察が捜査着手することになる。

負債総額は、連鎖倒産によって1053億円からさらに数百億円は積み上がり、それは大半、投資家のカネで老後の資金である。

なぜ、ここまで被害は広がったのか。それを未然に防ぐ報道、関係機関からの警告はできなかったのか。被害の弁済、経営責任の追及とともに、「繰り返さない対策」が求められている。

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