9月12日 ラスコー洞窟の壁画が発見される(1940年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

フランス南西部モンティニャック村で遊んでいた子供たちが、この日、偶然ラスコー洞窟の入り口を発見しました。

この洞窟の内部にはさまざまな動物の絵が描かれており、これがじつは旧石器時代のクロマニョン人によるものだったのです。1万5000年も前に描かれた絵がほぼ完全な状態で残っていたという、この世紀の発見は、またたくまに世間に知れ渡りました。

【写真】ラスコーの壁画(オリジナル)
  ラスコーの壁画 photo by gettyimages

その結果、多数の観光客がこの洞窟に押し寄せましたが、それによって壁画は大きなダメージを受けることになってしまいました。人間の吐く息や、持ち込まれた微生物が洞窟の生態系を壊し、それまで奇跡的に保存されてきた壁画に藻類が繁殖したり、炭酸カルシウムが絵の表面に析出したりするなどの変化が起こったのです。

1963年にラスコー洞窟は閉鎖され、現在は精巧に作られた洞窟壁画のレプリカを見学することしかできません。

この壁画の発見と破壊の過程は、美術保護のあり方にも大きな影響を残したのでした。

依然としてラスコー洞窟は、研究者などの学術的な見学のほかは非公開ですが、一般見学者向けには復元洞窟が作られ、2016年12月には新しい復元施設「ラスコー4(Lascaux 4)」が完成しました。

【写真】復元された壁画
【写真】復元された洞窟
  ラスコー4で復元された、壁画(上)と洞窟 photo by gettyimages