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「やめたくてもやめられない」息子が陥ったスマホゲーム依存症の恐怖

息子がゲーム依存症になってしまった①

「ゲーム依存症」、あるいは「ゲーム障害」とは、日常生活が破綻するほど、持続的、反復的にゲームにのめり込んでしまうことを指す。今年6月18日、WHO(世界保健機構)は、この「ゲーム依存症」を精神疾患として正式に認定した。

患者には未成年が多く含まれており、既に「オンラインゲーム依存症」が社会問題化している中国や、タイ、ベトナム、韓国などではプレイ時間が規制されているが、日本ではいまだなんの規制もない。

今世紀に入ってから、人間の生活を劇的に便利にしたスマホ——その中に潜んでいた悪魔に一人息子を虜にされてしまったライターが、あまりにこの疾患にたいして無防備な日本社会に警鐘を鳴らすため、現在進行形で続く「ゲーム依存症」との戦いを赤裸々にレポートします。

あなたは「何で」この記事を読んでますか?

「お子さんは間違いなく依存症です」

専門医にはっきりそう言われたとき、「やっぱりそうだったのか」と腑に落ちて、ヘンな言い方だけれど少しホッとした。と同時に、「これからどうしたらいいんだろう」と不安になった。いや、不安というより混乱したというほうが正しいだろう。そのときはゲーム依存症について何も知らなかったから。いまから1年ほど前、息子が大学1年生の夏のことだ。

 

ゲーム依存症やゲーム障害、あるいはスマホ依存症といった言葉を聞いたことがある人は多いのではないだろうか。ひと昔前は「ネット依存症」という言葉がよく使われていたのに対して、スマートフォンが普及した最近は「スマホ」、とりわけ「ゲーム」依存の話題が増えている。

世界保健機構(WHO)が今年の6月に、正式に「ゲーム障害」という病気を認定したためだ。これは文字通り世界的な出来事で、それ以降、テレビ、新聞、ネットなどさまざまなメディアでよく話題にのぼっている。

ところで、あなたはいまこの記事を何で読んでいますか? 「何で」といっても理由じゃない。何を使ってという意味だ。おそらくスマホという人がほとんどでしょう。

5月に総務省が発表したところによると、2017年にはインターネットを利用する機器としてスマホがパソコンを初めて上回ったらしい。それでなくても、ネットのニュースやコラムなんかは、パソコンよりスマホで読む人のほうが以前から多かった。

電車の中でもレストランでもカフェでもみんなスマホを見ているのはご存じのとおり。いまや仕事でスマホを持たされるのは当たり前。大学でも授業の出欠や辞書アプリなんかで使わせることがある。

世の中とにかくスマホだらけ。こんなにみんながスマホを使っているんだから、ある意味、社会全体がスマホに依存しているようなもの。ゲームこそやらないものの、私も相当な時間、スマホに接しているし、そもそも人は何かに依存しなければ生きていけない。スマホ依存症って本当に病気なんだろうか。実を言うと、息子がスマホゲーム依存症になるまで私はどこかでそんなふうにも思っていた。

でも、今なら言える。これは病気だ。しかも深刻な。

私は医者ではないから、証拠を出せと言われても何もできない。ただ、実際にスマホゲームをやめられずに苦しむ息子を見たり、同じように依存症の子どもを抱えるほかの家族の話を聞いたりすると、これは病気なんだと確信するようになった。