2018.09.12
# 銀行 # FinTech

これが銀行の「未来の姿」だ…結局、4つのタイプに集約される

「モバイル型」から始まる大変革
泉田 良輔 プロフィール

この図で銀行の未来がわかる

ここまでの話をまとめると、未来の銀行の姿とそれぞれの銀行が得意とする領域は、図表のようになる。

横軸は、金融サービスとしてのプラットフォームに重きを置くケース(右)とカスタマイズに重きを置くケース(左)、縦軸は、個人向け(上)と法人向け(下)の2軸で分類している。

また、モバイル型とクラウド型はテクノロジーがカギとなる領域であり、プライベートバンク型と投資銀行型は引き続き人材が重要な領域である。

4つの領域のうちのどれかに特化する銀行を目指すにしても、全領域をカバーする銀行を志向するにしても、個人預金を抱えている銀行が優位になることには変わりがない。貸出の収益がメインとなるであろうモバイル型やクラウド型にとって、安定して調達することができる個人預金があることのメリットは大きい。

 

投資銀行型も、グローバルに展開する場合には、円に加えて海外で外貨を安定的に調達できる手段として、現地で個人預金があるに越したことはない。もちろん円に限らず、外貨も資本市場から調達することは可能だが、資金調達計画を立案する側からいえば、手元にある個人預金などである程度の見通しが立つのとそうでないのとでは雲泥の差である。

4つの銀行の姿を見て、「それぞれのタイプはすでに存在しているではないか」という意見もあるだろう。

確かに多くの銀行は、機能としては4つの姿をすでに持っている。ところが、これから個人がいままで以上に銀行を選択し、個人預金が移動するような状況になったらどうか。

預金が集まる銀行は、これまでのように4つの領域で事業展開を進めることができるだろうが、預金が流出してしまう銀行はそういうわけにはいかず、4つの領域のうち、自分たちの得意分野に絞り込んでいかなければならない。

先ほどの図表は未来の銀行の4つの姿を示しているが、その根底には「銀行間の預金の移動」と「テクノロジーの変化」という2つの要因が関わり合ってくる。

そしてこれから起きる変化の始まりは、個人との接点を持つ「モバイル型」でまず表れることになる。

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