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安倍首相が総裁選圧勝後に手を付けるのは、「改憲」か、それとも…

重大宣言はあるのか

総裁選の「盛り上がらなさ」

2012年9月以来6年ぶりの自民党総裁選(9月7日告示・20日投開票)である。永田町関係者と大手メディアの大半は「安倍3選」を決め打ちし、すでに「消化試合」とまで言われている。

今や昔の中選挙区制時代、自民党は「党中党」と言われた。党内各派閥は総裁候補を抱え、総裁選は「総選挙よりも面白い」とも言われた。そして今や死語となったが、「三角大福中」(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘各元首相)、「安竹宮」(安倍晋太郎元外相、竹下登、宮澤喜一両元首相)という言葉がメディアをにぎわせ、各派閥間の駆け引きだけでなく、政策論争の場としても重要な役割を担った。

自民党記者クラブ(平河クラブ)担当の記者は、この時期寝るのを惜しんで夜討ち朝駆けしたものだ。かく言う筆者もフリーランスとはいえ、彼ら彼女ら同様に走り回っていた。そして胸高まり、心躍る取材をしたものだ。

 

昔に思いをはせるのが本稿の目的ではない。安倍晋三首相(自民党総裁)が完膚なきまでに石破茂元幹事長を破り、圧勝するのが確実視される現在、なぜこのようなことになったのか考えておく必要があると思う。

小選挙区制は政権交代を容易にした制度ではあるが、一人勝ちすると「安倍1強」のような政権を生むシステムに変わる。その功罪を論じる紙幅はないが、総裁選の熱気の彼我だけは往時茫々の感がある。

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それはともかく、総裁選の幕が切って落とされる直前の現状をおさらいしたい。安倍首相(衆院当選9回・63歳)と石破元幹事長(同11回・61歳)の一騎打ちの構図である。自民党衆参院議員405人と地方の党員・党友405票で争われる。

細田派(94人)、麻生派(59人)、岸田派(48人)、二階派(44人)、石原派(12人)と、竹下派(55人)の衆院側過半と参院側数人の支持を得た安倍氏は議員票の7割、300人超をすでに掌中にした。圧倒的に優勢である。

一方、「正直、公正」を掲げてテレビ出演し、紙媒体からの取材を重ねる石破氏に対し、安倍氏は逐一反論すれば「モリ・カケ」問題が再燃されると、アンチ露出戦術で肩透かしする。これも「燃えない」総裁選の一因となっている。

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