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「石破ビジョン」が市場関係者から冷ややかな視線を浴びせられる事情

ポストアベノミクスは困難かも…

疎いといわれる経済の政策は

9月20日に投開票が行われる自民党の総裁選挙に向けて、現職の安倍晋三総裁(首相)に挑む石破茂・元幹事長が政策集「石破ビジョン」を公表した。

メディアは「アベノミクスに代わる『石破ビジョン』」と持ち上げたが、石破氏の経済政策のスタンスはどうなのか。仮に安倍氏を破って総裁になれば、首相になるわけで、石破氏の経済政策を実行に移した場合、日本経済はどうなるのか。

さっそく、兜町など市場関係者の間では、分析・論評が始まっている。

石破氏が掲げた「ビジョン」は大きく分けて5つ。①ポストアベノミクスへの展開、②個性と自律性を発揮し地方で成長と豊かさを実感できる真の地方創生の実現、③より人を幸福にする福祉社会の実現、④人生100年時代の新たな社会の創生、⑤自立精神に富み安心・安全な国の構築――である。

一瞥して何を最も訴えたいのか、今ひとつ伝わって来ないが、それはひとまず置く。

 

最初に経済を掲げたのは、安倍総裁がこれまでのアベノミクスの成果を訴えていることへの対抗だろう。石破氏は①の「ポストアベノミクスの展開」として、次の4つを掲げた。

・デフレに後戻りしないマクロ経済政策の継続
・格差是正、真の地方創生、技術革新、新しい時代の要請に応じた人材強化に重点を置き、財政規律にも配慮した経済財政運営
・検証なき膨張を続ける現行の成長戦略を見直し、成長力の底上げに資する戦略に再編
・経済政策の一貫性とリスク対応の機動性確保のため経済金融総合対応会議(日本版NEC)を創設

である。

だが、残念ながら、具体策に欠けている。

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