家計簿は必要、それともいらない…? 貯まる人たちの「意外な答え」

3つのことに気を付けるだけでいい
横山 光昭 プロフィール

「何となく」では貯まらない

記録するだけなのにお金が貯められるようになるというのも、不思議な話だと思う人もいるでしょう。しかし、そこにはきちんとした理由があります。

私の見たところ、赤字家計の人は「何となく」お金を使っていることが多いのです。

支出を管理しないでいると、使途不明金が膨張。つまり、何にお金を使っているか不明な状態になってしまいます。お金の使い方を3つに仕分けして記録すれば、少なくとも自分が何にお金を使っているかはわかるようになります。結果として、自分がいかに浪費し、投資を怠っていたかに気づくのです。

問題点が浮き彫りになれば、人は危機感を抱きます。漠然と「赤字でヤバイ……」と思っている状態よりも、何がどう問題なのかが明確になった状態のほうが、確実に変われることでしょう。

 

理屈ばかりでは分かりにくいと思うので、記録の仕方の具体例を見ていきましょう。

これからご紹介するのは、とある相談者が記録した支出の内訳です。そのうち、2日分の記録を抜粋してみました。

この方は31歳の女性で、ご主人と生後4ヵ月のお子さんがいます。共働きで家計に余裕があることにちょっとあぐらをかいてしまったのか、ムダ遣いをしがちという悩みを抱えていました。

【1日目】
・「スーパー○×」にて食材購入:5,600円
米、食パン、鶏もも肉1枚、鮭2切、ほうれんそう、トマト、れんこん、かぼちゃ、なす、卵、小麦粉、牛乳、サラダドレッシング(すべて消費)

・「ドラッグストア△△」にて日用品購入:2,700円
紙オムツ、食器用洗剤、歯磨き粉、猫トイレ用紙砂(すべて消費)

・コンビニにてお菓子購入:780円
ハーゲンダッツ(新作パンプキン味)×2、コンビニ限定エクレア(浪費)

・子どものベビースイミングレッスン料振り込み:9,800円(投資)
【2日目】
・デパートにてセーター購入:1万7,300円(消費)
・仕事相手に差し入れのケーキを購入:2,500円(投資)
・タクシーで移動:960円(浪費)
・ATMで出金した手数料:210円(浪費)
・Suicaチャージ費用:1万円(消費)

どうですか。なんとなく分類の仕方がわかったのではありませんか。記録は、
おおむねこのような形でつければOKです。

この方の場合、客観的に見れば、消費ではなく浪費とも思える支出も多少はあ
るようですが(たとえばドレッシングは買わずに作ればいいと考えると浪費だ
し、服代も「消費」としてはやや高い)、ほぼ正確にお金を仕分けられている
ようです。

このように記録し、週の終り、できればキリよく日曜日にでも、3つの使い方
ごとに使った金額を合計するといいでしょう。上記の2日分を含め、この方の1
週間の合計は次の通りでした。

消費:5万4,000円(約75%)
浪費:5,600円(約8%)
投資:1万2,300円(約17%)

割合は、各項目の合計を、「消費」「浪費」「投資」の総額で割って算出します。

支出の総額自体が多いという問題はありますが、消費75%、浪費8%、投資17%という比率は決して悪くはありません。

私は消費70%、浪費5%、投資25%という比率が理想だと考えていますが、この方はかなりいい線だと思います。貯金が出来ずに毎月赤字家計の人は、支出が消費と浪費だけで投資は0%、あってもほんのちょっぴり……という方が大多数なのですから。

ただし、投資はすべてが本や習い事などの自己投資ではなく、25%のうちの5分の2を自己投資、残る5分の3を貯金に回すのがより理想かもしれません。おおむね全体の15%ですね。15%を貯金にまわすということは、年収200万円の方なら30万円。400万円の方なら60万円の貯金ができると思うとやる気が出ませんか。

投資分はすべて貯金したほうがいい、と思われるかもしれませんが、それはおすすめできません。