通帳もATMも消えていく…?5年後の銀行の姿はこうなっている

利用者もうかうかしていられない
加谷 珪一 プロフィール

フィンテックで中小企業との関係も変わる

自営業者や中小企業の経営者にとっても、銀行との付き合い方は変わってくる。これまで自営業者や中小企業に対しては、銀行が丸抱えで資金的支援を行ってきた。銀行から融資を受けるには、決算書を提出して審査を受ける必要があるが、決算書だけでは企業経営の現実は分からない。

銀行マンは、経営者と密にコミュニケーションを取りながら、状況に応じて融資の決断を行っていた。

 

しかしフィンテック(金融とITの融合)の登場によって、こうした融資のあり方も根本的に変わろうとしている。リクルートやアマゾンは、自社が提供している予約サイトや販売サイトにおける事業者の営業状況から、システムが自動的に資金繰りの状況を判断し、機動的に融資ができるサービスを提供している。

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POSシステムや会計システムと連携することで自動的に審査を行い、今日はいくら借り入れができるのかサイトでチェックできるサービスを提供する金融事業者も現れている。

融資のプロである銀行が、こうした異業種フィンテック企業の台頭を、指をくわえて見ているとは思えない。銀行もほどなくこうしたAI(人工知能)融資のサービスに乗り出してくるはずだ。そうなってくると、自身が拠点を構える地域の支店に通い詰め、銀行マンとの人的関係を築きながら、徐々に融資枠を拡大していくという付き合い方は、一気に、過去のものとなるだろう。