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40代で「高校時代の武勇伝」を語る人、すでにオワコンな理由

『転職の思考法』著者が答える
北野 唯我 プロフィール

年齢を追うほど、人的資産が価値を持つ理由

『転職の思考法』の中でも述べた通り、年齢を追うほど、人的資産は価値を持ち始めます。

実際のビジネスの世界でも、意外とすごい人ほど「誰々がいったからやろう」とか「XXさんがやるなら投資しよう」といった風に「人的資産」によってビジネスが進むことが多い。

 

そしてこの人的資産の最初のフックになるのは、社歴や学歴です。

たとえば、慶應義塾大学出身の人は、経済界に幅広く根を広げており、ビジネスでその人脈が生きているケースも多い。いわゆる「三田会」の存在です。東京大学など、ほかの大学も程度の差はあれど同様です。これはビジネスフィールドにいる人間なら、誰でも感じていることでしょう。

この「人脈による価値」はたしかにあり、その際に「同郷出身であること」は強いインセンティブになりえます。実際私自身も、元博報堂・元BCGであることがキッカケにつながりを得たこともあるため、「経歴や社歴による人脈の価値」は痛感しています。

ただ、すべての人脈が役に立つか? と言われるとそんなことはないのも事実です。むしろ、ほとんどの人脈はビジネスにダイレクトに役立つということではなく、「ビジネス上は役に立たない」のが現実です(友人としては別です)。

感覚値でいうと、100個のつながりがあって、市場価値にまで影響を与える繋がりは、1~3%程度というのが現実値なのではないでしょうか。同期100人いて、1~3人程度の数字感です。

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不思議です。ある人は「人的資産」で仕事をするのに、ある人は「人的資産」が価値を持たない。矛盾しているように見ます。

では、これはなぜかというと、1つは「自分の価値」の話があります。これは人的資産の価値を分解するとわかりやすいでしょう。

  人的資産の価値=自分の市場価値×人脈の広さ・深さ

言い換えれば、いくら人脈の広さ・深さがあったとしても、「自分の市場価値」がなければ、その人脈は「ただ繋がっているだけ」で終わることになる、ということです。反対に自分の市場価値が上がれば上がるほど、「人的資産の価値」は等比級数的に上がっていく、ということもこの式は示しています。

実際、私自身もこれは痛感します。たとえば、ベストセラー著者は実は、ベストセラー著者同士でつながっており、周りの方から「この人とあってみたほうがいいよ」「ぜひあって欲しい」と、人脈が広がっていきます。その人脈がさらに自分の市場価値を高めてくれる。こういう構造に入ります。

人的資産の価値=自分の市場価値×人脈の広さ・深さ
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人的資産の価値=(技術資産×人的資産×業界の生産性)×人脈の広さ・深さ