国王・ルイ14世はかなり臭かった…?驚きの政務スタイル

意外にも真似する部下も

一日10回以上、もよおす

排便は生活とは切り離すことができない行為だ。誰もが、一日に一回は便器に座る。調子が悪い日は、幾度もトイレ通いを強いられることもあるだろう。それは庶民とて、貴族とて同じ……かと思いきや、あの高名な王様に関しては、事情がやや異なるようだ。

「太陽王」の愛称でお馴染みの17~18世紀のフランス国王・ルイ14世は、何事にも「全力」であったことで知られる。政務に祝祭、そして恋愛。王位にあった数十年の間、常に精力的に活動し続けた。そんな彼の「腸」もまた、非常に活動的だったことをご存じだろうか。

ルイ14世の一日の排便回数は、なんと14~18回。しかも驚くことに、排便しながら政務に勤しんでいたのだという。

 

当時のヴェルサイユ宮殿には独立したトイレはなく、代わりに274個の「椅子式便器」が設置されていた。これは文字通り、椅子の内部に汚物受けを格納したものだ。

ルイ14世は、自身の部屋や会議室に設置された椅子式便器に常に腰掛けていたという。あまりにも頻繁に便意が襲いかかってくるため、会議の最中にも排便していた。

彼の精力的な排便生活の原因は、主治医のアントワーヌ・ダカンにあった。ダカンは「歯はあらゆる病気の感染源だ」と信じており、ルイ14世の歯を全部抜いてしまったのだ。

当然、国王は上手く食べ物を咀嚼することができなくなり、消化不良気味に。その結果、毎日のように下剤を飲まざるを得ず、王位に就いた数十年の間、便意と戦い続ける羽目になったのだ。

あまりにも頻繁な排便の影響で、ルイ14世からは常に便の香りが漂っていたのだとか。部下はハンカチに香水をしみこませ、耐えていたという。

だが意外にも、この奇妙な国王のスタイルは、臣下から尊敬を集めていたようだ。国王を真似て、便器に座りながら仕事をしていた者までいたという。

腹に力をこめ、低い唸り声をあげながら、玉座ならぬ便座で辣腕をふるう姿。少なくともその上半身は、威厳たっぷりの理想の王様として映ったのかもしれない。(森)

『週刊現代』2018年9月8日号より