暮らしの中にはさまざまな支出がありますが、そのなかでももっともお金のかかる支出となるのが、住居費、教育費、老後資金です。
これらは人生の3大支出と言われ、この3つの支出とどう付き合っていくかがマネープランに大きな影響を与えます。なかでも、子どもの成長とともに負担が増える教育費はお金の貯めどきを左右します。年齢とともに収入が伸びにくいからこそ、支出の多い時期とそうでもない時期によって、お金の貯めやすさにも違いが出るのです。
一般に、人生には3つのお金の貯めどきがあると言われています。
最初の貯めどきは、社会人になってから結婚するまで、つまりシングルの時代です。
まだ結婚経験のない方はピンと来ないかもしれませんが、あとから振り返るとこの時期は、時間もお金も自分のために使える貴重な期間なのです。とくに、実家から通勤する人なら、家賃だけでなく食費や水道光熱費の負担も軽いという人が多いはず。
最近資産運用のご相談に来られた65歳の方に、現在の資産はどうやって築かれたのかお尋ねしたところ、「なにも特別なことをしたわけではないんです。ずっとシングルで結婚や出産、育児でキャリアが中断することもなく、長らく実家暮らしということもあって、自然にお金が貯まりました」とおっしゃったのが印象に残っています。
一方で毎年発表になるサラリーマンのお小遣いの平均額、平成27年度は3万7642円なんだとか。もちろん、お昼代込みの金額です。これを聞くと、世のお父さんたちが「シングルは自由でいいな」と言うのも納得ですね。
ですから、若い間は「まだお給料が少ないから……」なんて言わずに、貯蓄のスタートダッシュをしておくと、後がぐっと楽になります。