資産運用を少しでもかじったことがある方なら「複利運用」という言葉を聞いたことがあると思います。資産運用の基本中の基本です。
詳しくない方のために説明をすると、複利運用とは投資で利益が出たらその利益を消費せずに元本に付け足して、徐々に運用する額を増やしていく運用方法のこと。対義語は「単利運用」で、こちらは元本が一定です。
たとえば、100万を年利5%で単利運用すると、毎年5万ずつ増えるので10年後には150万円になります。
一方、年利5%の複利で運用すると、2年目の元本は初年度の利子を足した105万円になります。それを元手に5%の利子がつけば、2年目の最後には110万2500円。こうやって計算していくと、10年後には162万8895円になります。単利運用より複利運用の方が、資産が大きくなっていますね。
本気で資産を増やしたいなら利子をもらうたびに豪華な食事にいくのではなく、さらに大きな利益を目指して我慢をすることが大事だということです。
参考までに、複利運用には「72の法則」と呼ばれる便利な計算方法が存在します。「年利×年数=72」というシンプルな方程式で、元本が2倍になる年数(または年利)を簡単に導きだせます。
たとえば、年利7%で複利運用したときに元本が2倍になるまでかかる年数は(72÷7で)10.28年だとわかります。また、元本を5年で2倍にするために必要な年利は(72÷5で)14.4%だとわかります。
大富豪であれば常識として知っている方程式です。
この複利運用は実際の投資の手法であると同時に、大富豪はその考え方そのものを実生活に応用しています。
複利運用の根底にあるのは「元本が大きければ大きいほど利益が大きくなる」ということですが、表現を変えると「複利は運用期間が長いほど効果を発揮する」とも言えます。これがポイントです。
仕事で使う知識・スキルや、人脈など、仕事やお金に直結する分野への投資をなるべく早く積極的にしていくのは、それが圧倒的に有利だからです。
大富豪になる人はその事実を知っているので、20 代のうちに小金が入ったとして歩みを止めることなく、仕事と自己投資に没頭するのです。