あの時のフジに似ている…?視聴率独走の日テレに突然立ち込めた暗雲

成功体験に縛られているのかも…
週刊現代 プロフィール

番組には寿命がある

テレビマンにとって成功体験とはそれほど恐ろしいものなのだという。元TBSメディア総合研究所社長で、現在はメディアコーディネーターの氏家夏彦氏が言う。

「成功体験は必ず枷になります。'18年4月の改編において日テレでは新番組の立ち上げはほとんどありませんでした。こうした状態が長年続くと、若い世代が新しい番組を生み出す経験をできなくなります。

絶頂期が長続きすればするほど、多くのヒット番組が長寿化し、その番組のパターンが常識化する。常識となったものを打ち壊すには途方もなく大きなエネルギーが必要です」

その結果、似た内容の番組ばかりが並ぶことになる。日本テレビの幹部社員が不安を明かす。

「'03年に日本テレビでは視聴率不正買収事件が発覚して、これ以降視聴率は低迷しました。その時期、旬の人気芸能人はフジが優先で、日テレの番組にはなかなか出演してくれなかった。そのため企画力で勝負するしかなかったんです。

その状況が変わって、いまは人気タレントのほうが日テレに出たがっている。そうするとタレント頼みになって、若手スタッフの企画力が低下してきたのは当然です」

 

一方で日テレの若手スタッフは不満が溜まっているようだ。バラエティ番組スタッフとして働く制作会社社員が言う。

「新番組の立ち上げが、一番やりがいがあるのに、その機会が少ない。しかも、4年連続三冠王なのに、現場スタッフの給料はほとんど上がっていない。非社員のスタッフで、テレ朝に移籍した人も複数います。

タレントのギャラもフジに比べたら1~3割安い。首位の局が制作費を惜しんだら、業界自体がジリ貧になるだけだと思います」

日テレが首位から転落する日はそう遠くない。

「週刊現代」2018年9月1日号より