漫画『はじめアルゴリズム』主人公は「リーマン予想」を解けるのか?

作者・三原和人氏インタビュー
キグロ プロフィール

――三原さんは普段、数学関連ではどんな本を読んでいるのでしょうか。

三原:色々読んでいますが、やっぱり岡潔さんの本が多いですね。先程話した『人間の建設』のほか、全集を読んでいます。また桜井進さんと坂口博樹さんの『音楽と数学の交差』(大月書店)や、『やさしくわかる数学のはなし77』(学研プラス)をよく読んでいます。

特に『やさしくわかる数学のはなし77』は、本作を描く上でとても役に立っています。これは子供向けの本なのですが、数学の色んな分野の基本的な部分が解説されていて、広く浅く知るのに重宝しています。

最近、作中でトポロジーが登場していますが、それもまずこの本でさわりを掴みました。『はじめアルゴリズム』を読んで数学に興味を持った方には、この本はオススメですよ!

ハジメは「リーマン予想」を解けるのか?

――今後はどういう分野の数学を扱う予定でしょうか。

三原:今はトポロジーや無限に興味があるので、その辺りを出すかもしれません。トポロジーも無限も、数理哲学に触れられそうな気がして、ワクワクするんです。でもどちらもほとんど何も知らないので、これから勉強していくことになりそうです……。

――『はじめアルゴリズム』の4巻を読むと、ハジメ君は最終的にリーマン予想へ迫りそうな気配がありますが。

三原:まだまだ構想段階なのでそこまでは決まっていません。もちろん、ハジメがリーマン予想、もしくは同じくらいの数学の難問に近付く話にできたらいいなとは思っています。もしかしたら最終話は「ハジメがリーマン予想を解いた!」となっているかもしれません(笑)。

ただ、ハジメが難問を『解く』のではなく、『発見する』のも面白いと思います。ハジメは、何かを発見するのに長けたキャラクターです。なので、何百年も解けないような難問を発見して、自分は放浪の旅に出てしまう。そしてハジメが残した問題を、年老いた内田とテジマが解こうとする、とか。そんな最終回もアリかもしれませんね。

数学をテーマにした物語は、問題を解いて終わる話が多いので、問題を作って終わる話は珍しいんじゃないかなと思います。

――それは良いですね! 数学の歴史には、何百年も解けなかった難問が、それを解くために数学全体のレベルを押し上げたという事例があります。ある意味、難問を解くよりも、難問を生み出す方が、偉大な業績と言えるかもしれません。

三原:そうなんですね!なら、ハジメが作った難問を誌面でバーンと出すとか……。もしできたら格好いいですけどね。

――格好いいどころか、歴史に残りますよ!

三原:今から監修の三澤さんに頼んだらなんとか……。いや、さすがに難しいでしょうかね(笑)。

――今後に向けて、抱負はありますでしょうか。

三原:僕は『はじめアルゴリズム』の中で、「数学とは何か」を通して、人間を描きたいと思っています。特に、ハジメと数学を通して、人間の深い部分を描きたい。ですからこの先も、リーマン予想や数理哲学に触れつつ、あくまで人間の姿を描いていくつもりです。

数学が苦手な人も、『はじめアルゴリズム』を読んで、数学が何を見せてくれるかに注目してもらいたいです。

↓サイン色紙企画など最新プロジェクト、詳細はこちら!↓
人気コミック『はじめアルゴリズム』 オリジナルのマスキングテープを制作!