職業不詳・中国語堪能なイケメンが、アジアに「微住」し続けるワケ

現地での“関係性作り”を目的とした旅
田中 佑典 プロフィール

香港の休日の異様な風景

東南アジアから出稼ぎに来たお手伝いさん達の休日。写真:著者提供

週末街中でよく見る光景があった。

高架下や、町のちょっとしたスペースのいたるところに、東南アジア系の女性たちが、日中からおしゃべりやご飯を食べていたり、カラオケ大会をしているところもあった。しかも少人数ではなく、もはや何か路上でイベントをしているかのようにも思える。

彼女たちは現地のお手伝いさんとして働いており、土日は彼女たちの休日。

しかし彼女たちの給料では行ける場所が限られており、結果路上が彼女たちの憩いの場となるのだ。

もしかすると彼女たちのための憩いのスペースやサービスはビジネスになるかもしれない。

香港で感じる「縄張り」

写真:著者提供

香港はもともと中国大陸とも陸続き、さらに東南アジア、インド系の移民も多く、さらにもともとイギリスの植民地もあり、明らかに日本や台湾に比べて、欧米の人が多い。そんな香港で異国人がいることは当たりまえ。もちろん様々な言語が飛び交っている。

あるお粥屋での出来事。僕は中国語(北京語)で注文をしたんだが、それまで広東語でおしゃべりをしていたおばちゃんが、僕の中国語を聞くと少し態度、空気が変わった気がした。

広東語という見えない「縄張り」を敷くことによって、彼女たちのコミュニティーや居場所は保たれている、そんな気がしてならなかった。

 

日本ではここ近年「コミュニティー」というものが強調され大事にされてきているが、ここ香港では何かその「コミュニティー」というものが街から感じられない。

蒸(群)れない関係こそ、香港では居心地が良いのだろうか。

インバウンドで盛り上がる日本、そして今後オリンピックを迎えるにあたり、これまで以上に日本の地を求めにやってくる人が増えてきたらと想像すると、香港でのこの「縄張りとコミュニティーの関係」について考えることは日本の今後にとっても実は大事なことなのかもしれない。