本日発表!森保ジャパン「初陣メンバー選考」から見えてくるもの

カギはベテラン、中堅、若手の「融合」
二宮 寿朗 プロフィール

その4年後、グループリーグ最下位に終わったブラジルW杯後に日本代表の監督に就任したのがハビエル・アギーレ氏だ。9月5日、ウルグアイ代表との親善試合(札幌ドーム)に臨んだ。

GK 川島永嗣西川周作、林彰洋
DF 吉田麻也森重真人長友佑都酒井宏樹酒井高徳、坂井達弥、水本裕貴、松原健
MF 細貝萌、田中順也、森岡亮太、扇原貴宏、柴崎岳
FW 岡崎慎司本田圭佑、皆川佑介、柿谷曜一朗大迫勇也、武藤嘉紀
(赤字はブラジルW杯日本代表)

22人中11人がブラジW杯メンバーで最終ラインと前線は踏襲しつつ、中盤の要を務めてきた遠藤保仁、長谷部誠を外している。

ザッケローニ、アギーレ両氏に共通しているのは、就任するまで日本の情報が少なかったこと、そして就任から半年後にアジアカップに迎えること。W杯メンバーを手元に置いてみて、次に新たな選手を試していくというプランだったように思う。

アギーレ監督は遠藤、長谷部をすぐに復帰させている。結果を求められるアジアカップが待っているため、経験ある選手を頼りにした感はある。ちなみに初陣メンバーのうち10人がロシアW杯日本代表に入っている。

 

ザッケローニ、アギーレ両監督とまったく違うアプローチをしたのが、2006年のドイツW杯後に就任したイビチャ・オシム監督だ。

初陣となった8月9日の親善試合トリニダード・トバゴ代表戦(国立競技場)には18人を招集。ガンバ大阪とジェフユナイテッド千葉勢のA3チャンピオンズカップ出場など選考に制約はあったが、ドイツW杯メンバーの招集をわずか4人にとどめている。このインパクトは大きかった。

GK 川口能活、山岸範宏
DF 三都主アレサンドロ坪井慶介、田中マルクス闘莉王、駒野友一、栗原勇蔵、青山直晃
MF 鈴木啓太、山瀬功治、田中隼磨、長谷部誠、中村直志、小林大悟
FW 我那覇和樹、田中達也、佐藤寿人、坂田大輔
(赤字はドイツW杯日本代表)

チーム発足時からの大幅な入れ替えは、オシム氏がJリーグ監督出身ゆえに可能だったと言える。

1年後に控えるアジアカップが、たとえ半年後の開催であってもドイツW杯メンバーを中心に据えることはなかったと推察する。オシム監督は国内組を鍛え上げてチームの基盤をつくり上げたのちに中村俊輔や高原直泰といった経験のある海外組を加えるやり方を採用した。

〔PHOTO〕gettyimages

「最も情報を持っている人」

さて森保ジャパンである。

ロシアW杯の日本代表コーチを務めており、継承路線に舵を取ることは十分に考えられる。ただ一方でJリーグの情報は多分に持っており、オシム氏のように国内組でベースをつくる手法だってできるはず。五輪代表からの抜擢も増えてくるだろう。

A代表コーチ、五輪代表監督、Jリーグの監督経験……森保監督は就任時点で「最も日本人選手の情報を持っている人」と言えるのかもしれない。

いずれにせよ初陣のメンバー選考から、森保ジャパンの指針が見えてくるはずである。