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官僚志望者の一生を左右する「夏の官庁訪問」一体なぜ重要なのか?

猛暑の中で肝を冷やす…

試験合格後の倍率は2.5倍以上

官庁の夏といえば、「新卒採用」という一大イベントを迎える時期だ。

国家総合職(I種)は7月、一般職(旧II種など)は8月ごろに盛んになり、いわゆる「官庁訪問」が行われる。学生が志望する官庁に赴き、業務説明や実質的な採用面接を受けるものだ。

これは、学生と官庁のミスマッチを減らすための慣例とされているが、実際には合格者の学歴や性別に偏りが生まれるなど、さまざまな批判を受けている。官庁訪問はどのようにして行われるのか、受け入れる側はどのように見ているのか。

 

今年の国家総合職では、1万9609人が受験し、6月29日に1797人の合格者が発表されている。もっとも、国家公務員試験では合格イコール採用というわけではなく、各官庁の面接をパスしなければならない。そのため専門の受験情報誌には、面接のために志望する府省を積極的に訪問しようと書かれている。

財務省(Photo by iStock)

2018年の国家総合職は、7月4日に官庁訪問が解禁されている。近年、各府省の採用は700名程度である。1797人の合格者は、いわば各府省を官庁訪問できる権利を得ただけにすぎず、そこから2・5倍以上の倍率を突破しなければならない。言ってみれば、国家公務員試験は面接試験のための足きりにすぎないのだ。

各府省の採用担当者からすれば、実際に就職希望者に会う7月からが本格的に動き出す時期だ。ここで、人気のある府省とそうでない府省の差が出てくる。

伝統的には、財務省、経済産業省、総務省が人気の「御三家」であり、厚労省や国交省が続く。ちなみにいちばん「不人気官庁」の座は、文科省の指定席となっている。

今年官庁で相次いだスキャンダルは、各府省の志望者数にも少なからず影響を与えるだろう。もともと、各府省の争奪合戦が過熱化しないように、各府省採用担当者間での「紳士協定」が決められている。

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