# 離婚

離婚を迫られた36歳専業主婦の「逆襲計画」、夫が青ざめた壮絶中身

子の連れ去り、離婚、親権、養育費…
露木 幸彦 プロフィール

調停の場合、父親と母親の双方が同意しなければ何も決まりません。調停が不成立に終わると「審判」に移行することが可能です。審判とは調停で話した内容をもとに裁判官が引渡の有無や監護権の所在について決定する制度です。

 

たとえば、前者の場合、勝手に子どもを連れ出した母親より、子どもの帰りを待っている父親のほうが適任ならば、裁判所が母親に対して「子を父親に引き渡すよう」に命じます。後者の場合、母親より父親の環境のほうが子どもの生育に適していると判断すれば、「父親を監護権者に定める」と命じてくれます。

残念ながら、光さんの妻には「子の母親としてふさわしくない」エピソードに事欠きません。たとえば、きちんと掃除をせずにリビングをホコリだらけにしたり、こまめに洗濯をせずに衣服をリビングのソファーに置きっぱなしにしたり、まともに料理をせずに娘さんにコンビニ弁当ばかり食べさせたり、挙句の果てには小学校の持ち物を紛失して娘さんの学業に邪魔をしたり。

「胸に手を当ててみて欲しい。今まで君が何をしてきたのか。君には君の言い分があるかもしれないけれど、ちゃんとした人が公平に見たら……まぁ言わなくても分かるよね」

光さんは妻に対して子の引渡しや監護権、調停や審判、家庭裁判所というおどろおどろしい言葉をあえて使わず、それでも同じ意味が伝わるように表現を工夫したのです。

実際のところ、妻がもともと子連れ別居からの離婚を企んでいたのか、それとも本当は何の計画もなく、取り越し苦労に終わったのか。いまとなっては知る由もありません。ただ、光さんがこう言うと、妻の頬はあっという間に赤く染まり、両方の眉を吊り上げ、ありったけの声を光さんへぶつけたのです。

「もういいっ!」

そして結局、妻は娘さんを置いて1人で実家に帰省し、娘さんは夏季休暇中で家で光さんが預かることにしたそうです。

夫の目を盗んだスキに

現実的には子の引渡しや監護権について争った場合、妻は子の母親ですし、家事や育児をまったくやっていないわけではないので、どちらが優勢になるかは不透明です。また、仮に光さんが監護権を手に入れたとしても、それは娘さんから母親を奪うことを意味します。数々の問題を抱えている妻でも、さすがに「いないほうがいい存在」と決めつけることはできないものです。

そのため、監護権の所在についていまのタイミングで徹底的に争うのではなく、「子どもと一緒に家を出れば、確実に離婚して親権を得られて、養育費を払わせることができる」という入れ知恵は誤りだということを正し、妻が光さんの目を盗んで娘さんを連れ出さないよう釘を刺しておくことができれば十分でしょう。

もちろん、「子どもの連れ去り」を防ぐだけでは現状維持でしかありません。しかも、光さんが少し強い物言いをしたせいで、夫婦関係は以前より悪化している可能性もあります。

娘さんのことを第一に考えれば、光さんには一度振り上げた拳(離婚)を振り下ろして欲しい。そして、夫婦が少しでもより良い方向へ進むことを期待したいものです。