元格闘家が「グラビアアイドルランキング」主催者になるまで

1997年の初代女王は、もちろん…
佐藤 嘉洋 プロフィール

粋な男はタダじゃ抜かねえ

中学校に入ると周りも段々とギラギラし始め、頭の中はみんな性のことでいっぱいになります。男子に限って言えば90%くらいを占めてくるのではないでしょうか。

ところで、司馬遼太郎やトルストイもよくやっていた話の脱線だと思って聞いてください。本当にどうでもいい話をします。

私をケンカでボコボコに負かしたオオサワのことは前回お話しましたよね。彼からダビングのし過ぎで著しく画質の劣化した飯島愛の裏ビデオを、なんと1泊1000円というとんでもない暴利を貪った価格で借りたことがあります。需要と供給というものは怖いものです。「『ギルガメッシュないと』に出ている女のセックスが見れるなんて!」という気持ちがほとばしり2泊も借りてしまいました。

まずは独り占めせずに数人の友達と鑑賞会です。私は常にサービス精神を忘れません。しかし画質が悪過ぎて、裏ビデオのくせに肝心の部分もまるでわかりゃあしません。私は目を細め、「その先には一体何があるのだろう」と食い入るようにブラウン管を凝視しました。佳境に入ったところ(飯島愛が「先生、あたし、看護婦なんですよ?」と甘え声を出したあたり)で、私の中で何やら熱く感じるものがありました。

鼻の奥からたらりと垂れてしまったのです。真っ赤な鼻血が。

石川恋は佐藤嘉洋ランキング2016新人王。プリンは父の作った手作り(写真:著者提供)

居合わせた友達は一瞬ひどく驚いた様子ののち、腹を抱えて笑いました。中には額を床につけて土下座状態で肩を震わせて笑っている者も。翌日登校すると、案の定学校中に言いふらされて全校生徒から笑い者にされたのは言うまでもありません。我が母校、若葉中の伝説の一つです。そしてこれが、佐藤嘉洋ランキングAV女優編の始まりです。飯島愛がその最初の女性です。

司馬遼太郎やトルストイレベルの脱線だったかどうかは置いといて、話を本筋に戻します。

私の住んでいたところは、あまりお行儀のいい地域ではなかったので、道端に落ちている雑誌を片っ端から拾うのは常識でした。それはまるで、我先にという競争心が物言うビーチフラッグさながら。私たちは情報に飢えていたのです(特にエロ)。当時の道端での探索は、インターネットの検索と同じような情報収集法だったのかもしれません。

つまり、裏を返せば、「無料動画しか見ない連中は道端のエロ本を拾って喜んでいる中学生と同じレベル」だということが伺えます。好きな作品・女優には、やはりお金を払って楽しむのが粋というものです。粋な男はタダじゃ抜かねえ。

拾った雑誌は近所のすずらん公園に集まって、たとえ雨で多少濡れていたとしても、中学校のおバカな連中と丁寧に1枚ずつめくって観賞したものです。特にグラビアを。

 

公園の横にはフェンス越しに民家が立ち並んでいました。そこに何年も使われてなさそうな民家の物置小屋がありました。私は拾った雑誌の中で気に入った写真のページを破って、その小屋を勝手に拝借して保管するようにしていました。そして私の秘蔵コレクションを友達に見せて楽しませていました。

しかし老朽化が激しかったのか、ある時から雨漏れをしていたようです。久しぶりに覗きに行ったら私の宝たちがグチャグチャになってあられもない姿になっておりました。せっかく集めたものが台無しになってしまってとても悲しかったのですが、何故だかそのグチャグチャ具合を見て、妙に艶めかしく感じたのを覚えております。

関連記事