24歳女性に「ダメ保険」を売りつけた悪質営業マンの騙し手口

「保険で儲かる」を信じてはいけない
岩城 みずほ プロフィール

「毎月2万円を65歳まで」支払う契約にサインさせた

契約を継続するのか、不要だとするのか。

陽菜子さんご自身でしっかり判断できるように、私からは3つのポイントを伝えました。

 

まず、生命保険会社のフィナンシャルライフアドバイザーである先輩と、陽菜子さんとの間には「利益相反」があるにもかかわらず、あたかも最善の利益であるかのような勧誘が行われたことです。

そもそも、フィナンシャルライフアドバイザーという肩書きが誤解を呼ぶのだと思いますが(その他にもライフプランナー、ライフプランコンサルタントなど会社によって様々です)、彼らの仕事は、保険を「売る」ことです。売れば売るほど営業マンの収入も増える歩合制であることも多いもの。そうした人たちが顧客の人生のお金について、適切な「アドバイス」をすることはできるでしょうか。

「じゃあ、あなたは当然加入しているんですよね?」

私ならまずそう聞き返しますが、まだ24歳の陽菜子さんにはそんな意地悪な芸当ができるはずもありません。

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ひと昔前に、国内生保がこぞって売っていたアカウント型保険というやたらコストの嵩む保険がありました。会社は営業職員のお尻を叩いて売らせていましたが、彼女たちを管理する上席の内勤職員でこの商品を買っていた人は皆無でした。そんなものです。熱心に売られるものほど、中身を慎重に吟味する必要があります。

ちなみに陽菜子さんが、「ものすごーく儲かる、超いい保険だから!」と、ほぼ「入らないのはバカ」くらいの勢いで勧誘されて契約した保険の保険料は、一つは毎月の2万円ずつ65歳まで今後40年間も支払うものです。保険料総額960万円、かなり高額な買い物です。

もう一つは、1回の保険料120万円を3回払いするものです。実は、陽菜子さん、現在、お父様の遺産で生計を立てているという特殊な状況で勉強を続けています。今後海外留学する予定もあり、決して余裕があるわけではありません。

だから美味しい話に惹かれたということなのかもしれませんが、こと金融商品に関しては美味しい話など皆無です。