リーマン危機から10年、日本企業「株価下落率」ランキング500

建設、電機、銀行…10年の苦しみ
井上 哲男 プロフィール

リーマン・ショックはまだ続いている

では、下落率ランキングを見てみよう。

下落率の高い企業には、クレアホールディングス、ランドや原弘産、プロパスト、アルデプロなど建設・不動産業の銘柄が並ぶ。リーマン前の不動産バブルが一気に弾けたことで、モロに直撃を受けたのが建設・不動産業界だった。現在は再びの好況が指摘される業界ではあるが、優勝劣敗が著しいといえる。

 

電気機器のパイオニアはこの10年で凋落が鮮明になっているが、次のビジネスの種を見つけられずにもがいている。つい先日、香港を拠点とする投資ファンドからスポンサー支援を受けることが発表された。シャープも台湾のホンハイの傘下となっているが、両社とも今後どう生き残るか、これからが勝負となる。

海運業の商船三井、日本郵船などが並んでいるが、06年~07年の好景気時に海運相場を演出しただけに、その後のリーマン・ショックの影響の大きさを物語る。直近の景気回復でも株価にはそれほど影響していないところを見れば、海運大型株は我慢の10年だったということだ。

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この10年で人口減少の影響も顕著になった。アクセルはパチンコ向けのカスタムLSIを作る電気機器メーカーだが、パチンコ人口が減る中で、業態の転換に苦しんできた。

また千葉興業銀行をはじめ人口減少に苦しむ地方の銀行は、マイナス金利のあおりも受けた。銀行はこの10年、沈んできた業態と言えるだろう。

リーマン・ショック後の10年はビジネス構造を大転換させた10年だった。前後編のランキングからその変遷を読み取ってほしい。