子供のいる夫婦が、家を買ったら人生大コケする可能性

データで徹底的に検証する

天国と地獄

ではこの現実をEXCELでシミュレーションしてみましょう。

モデルは、30歳の夫と28歳の妻に2人の子どもがいる、標準的な家庭です。夫の年収は世間並みで、年に1~2回は家族旅行に行って、たまにはちょっと贅沢もしたいけど、将来に備えて貯金もしておかなくちゃ、というごくふつうの夫婦です。

この夫婦が賃貸生活を続けたまま2人の子どもを中学・高校・大学と私立学校に通わせたとすると、その貯蓄額の推移は図36のようになります。

40歳までは順調に貯蓄額も増えて1500万円を超えますが、長男が私立中学に入学する頃から年間収支は赤字になり、それまでの貯蓄を食いつぶすようになります。

 

その間、所得も増えていきますが、とうてい教育費を賄うには至らず、長男・長女が相次いで大学に入学するようになると、年間の赤字額は200万円を超えてしまいます。

こうして、最後は貯蓄額すらマイナスになってしまいますが(貯金をすべて使い果たして教育ローンなどを借りている状態)、その頃には2人の子どもは相次いで独立し、教育費・生活費などの支出が一挙に減るため収支は急速に回復し、定年を迎える60歳時点では1700万円の貯蓄を形成することができます(最後の8年間で、ゼロから一気に貯蓄をつくるわけです)。

ここで無事2600万円ほどの退職金を受け取れると、金融資産の額は4000万円まで増えます。これが、第二の人生の原資になるわけです。