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ユニクロ柳井とZOZO前澤が頼る、知られざる「黒子企業」の正体

アパレル業界、真のイノベーション企業

ルイ・ヴィトンも、グッチも!

世界中のアパレル関係者が和歌山を目指して、来日している。その行き先は島精機製作所。ニット編み機のトップメーカーで、世界シェア60%を誇る。知る人ぞ知る日本のエクセレントカンパニーだ。

 

アパレル関係者たちを魅了するのは、世界初の「完全無縫製型コンピューター横編み機」(ホールガーメント横編み機、以下WG)だ。この機械を使えば、ミシンを使うことなく、1枚のセーターがわずか30分で、しかも全自動で編み上がる。

ルイ・ヴィトン、グッチ、ユニクロなど国内外の有名ブランドがこぞって採用している。最近では、ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイとの協業が報じられ、話題になったばかりだ。

WGは糸とプログラムをセットすれば、横編み機がデザインどおりにニット服を1着丸ごと編み上げてくれる。糸から一筆書きの要領で、編み上げていき、裁断の必要がない。あとから衿や袖を縫い足す手間も省け、従来の製法では30%も無駄になっていた生地のロスもなくなる。

また、縫い代がないのでごわつきがなく、シルエットが美しく、身体も動かしやすい。ファッション業界においては、革命的ともいえる技術革新である。1995年に島精機製作所が初めてWGを世に出した時は、欧米のニットメーカーから「東洋のマジック」と大絶賛され、SHIMA SEIKIの名声は世界に轟いた。

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このWGが売れに売れている。

人件費が高騰する中国などのアジア各国では、縫製業界における省人化の動きが加速している。島精機製作所のWGは一般の編み機に比べると約4倍と高価だが、生産性を考えれば十分に元が取れる。

WGは、先進国でも売れている。労働集約的な工程が不要となるため、人件費の高い日本など先進国においても、ニット製品を地産地消できるようになる。WGがアパレルやファッションの産業構造そのものを変えようとしている。