石破茂はこのまま永田町から追放されるのかもしれない

残酷だが、これが政界の現実
週刊現代 プロフィール

石破と安倍の遺恨は、ちょうど11年前にはじまる。'07年8月、第1次安倍政権の末期に、真っ先に「安倍おろし」ののろしを上げたのが、石破茂だった。安倍は先の側近議員にこう漏らしている。

「参院選の大敗時に、石破が『辞めるべきだ』なんて言い出して、後ろから鉄砲を撃たれた。石破だけは絶対に許さない」

安倍は絶対に許さない

当時の自民党代議士会でも、安倍の目の前で石破はこう発言している。

「首相は『反省すべきは反省する』と言ったが、何を反省し何をどう改めるのか、はっきりさせるべきだ!」

結果的に、安倍は体調不良で総理の座を投げ出した。安倍にとって、石破は一貫して憎悪の対象だ。この1年間、モリカケ問題で石破が自分を批判し続けてきたことも、「後ろから鉄砲を撃つ」ことの再来なのだ。

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「石破をぶっ潰す」ために、安倍はなりふり構わない。とりわけ、地方票対策だ。

'12年の総裁選では、地方票300票のうち、石破165票、安倍87票。36都道府県で石破に負けている。

そこで安倍は、4月20日の山口県議を皮切りに、8月1日の浜松市議にいたるまで、16都道府県の地方議員と連続で面会。さらに4月から大阪府、北海道、滋賀県、埼玉県と地方を月1回訪問、地方県連の幹部たちと直接相対している。

地方議員が宴会をやっていると聞けば、側近議員を訪問させ、酒を差し入れさせるなど、その行動は用意周到である。

石破派の代議士・後藤田正純は顔をしかめる。

「官邸の露骨な切り崩しはあるよね。6月24日に、無派閥の愛知治郎参議院議員(宮城県選出)のパーティーに石破さんと俺が出席したときも、その話を官邸が事前に聞きつけ、わざわざ10日ほど前に総理が自民党宮城県議団と官邸で面会したんだ」

 

石破とて、手をこまねいているわけではない。

――地方をまわっていての感触は?

「昨日も兵庫に行ったんですが、新幹線に乗っていても話しかけられることがとても多くなりました。なにかおかしいんじゃないか、っていう思いは国民の中にもあるんじゃないでしょうか」

とはいえ、地方票をどう制したとしても、議員票での闘いは、限りなく厳しい。細田・麻生・二階の3派に加え、岸田派も安倍支持を打ち出したからだ。

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