このヤバい株式相場…それでも勝てる「知られざる投資手口」

2つの指標でわかった「最強32銘柄」
大川 智宏 プロフィール

2つの指標を組み合わせると、最強の銘柄がわかる

仮に、今回の混乱が悪化する事態を想定すると、世界の株式市場で起こるのは「投資資金の逆流」である。

その際、今まで長期的に株価が上昇を続け、多くの資金が流入しているほど、当然そこから流出する金額も大きく、急激な下落を見せる可能性が高くなる。こうなると、単に質が高いだけで株価を支えることは難しい。

そして、この資金の流入状態を定量的に判断するには、資産の質という観点からPBR(株価純資産倍率)が適当だろう。

 

質が良い銘柄でも、冒頭のインバウンド消費やIoTなどのテーマに合致して必要以上に資金が流入した銘柄はPBRが高騰し、資金が逆流すれば強い下落は避けられない。

一方、低PBR銘柄は資産の質に比して買われていないことで低PBR化していたため、逆流が発生しても相対的に下値が堅くなることが期待される。

ただ、低PBR銘柄は資産の中身が複雑で、信頼性が低いために放置されていた可能性も否定できない。そこで、資産の質を担保するNCAと組み合わせることで、いわゆる「バリュー・トラップ」のリスクを極力低減させるという枠組みだ。

さて、現実の投資場面では、この2つの指標を組み合わせて銘柄を選定する。

高NCAかつPBRの低い銘柄は魅力的な一方、NCAが低い状態で高PBR化している銘柄は敬遠すべきだろう。

実際にこの方法を用いて投資をした場合のパフォーマンスを見ると、図のようになる。

具体的には、TOPIX500指数(東証一部の大型~中型株で構成される指数)の中から、NCAが上位33%以上で、かつPBRが下位33%未満という条件を満たす銘柄を高NCA・低PBR群、NCAが下位33%未満で、かつPBRが上位33%以上の条件を満たす銘柄を低NCA・高PBR群とし、各銘柄群を月次で入れ替えつつリターン(対TOPIX)を累積したものだ。