# 中小企業

中国人富豪たちの仰天告白「間もなく日本で中小企業を爆買いします」

ホテル、旅館、料理屋、不動産屋が危ない
山下 知志 プロフィール

すでに専用ファンドもできた

会社の規模もシェアも世界トップクラスなのに、社歴が短いために自社が過小評価されている。それが、中国企業の現実だ。

その弱点を補うものが「有名ブランド」だった。矛先の1つとして向いたのが、日本企業の持つ知名度、ブランドだ。この数年の買収劇をみればそれはあきらかで、まさに「ブランドの爆買い」が起きていたのだ。

 

そして彼らは、ブランド力のある中小企業にも目を向けはじめた

総資産は日本円で70兆円の中国中信集団(CITIC)。傘下の投資ファンドCITICキャピタル・パートナーズ(CCP)が日本に進出している。昨年2月、日本で300億円規模の企業買収ファンドを組成した。狙いは中小企業だ。

「医療や環境、消費分野で優れた製品や技術を持つ日本の中小企業を買収し、中国やアジア市場への進出を支援するようですね。3年間で10社程度への投資を目指すとしています。ファンドには、日本や欧米の機関投資家十数社が出資し、当初250億円を計画していた投資枠を大きく上回りました」(同前)

CCPの日本進出は2003年と早かった。翌年以降、日本で2つの買収ファンドを組成してきた。2004年以降に日本で組成した2つのファンドは総額約350億円で、すでに12の買収案件を手掛けてきている。いずれも大手ではなく、中小企業だ。

投資枠として、今回のファンドが最大規模だが、すでにレディースアパレルメーカーのマークスタイラーや婦人靴専門店のアカクラなどに投資している。いずれも、全国展開している有力ブランドだ。このほかにも、環境問題や医療、高齢者介護といった中国が抱える社会問題の克服につながる技術を持つ日本企業にも積極的に出資していくという。

「CCPは日本の中小企業を買収した後、CITICが中国やアジアで構築したネットワークもフル活用しながら、製品や技術の海外展開を強化する。そうやって財務体質や製品の競争力など企業価値を高めたうえで、株式上場や売却を進めて投資資金を回収する」(同前)

技術力や製品開発力などで競争力はあっても、海外進出の流れにうまく乗れなかったり、財務面で弱かったり、あるいは、国内に特化していた。そんなメイド・イン・ジャパン企業の海外展開を、中国企業のCCPが手とり足とり指導して、企業価値を高めようというのである。