「安い月給で長く働いているのは無能な証拠」。米国ウォール街や超富裕層(スーパーリッチ)の間ではおなじみの、こうしたアメリカ流マネー哲学に反発を覚える人は多いでしょう。
アメリカ企業は一般的に、社員の業績や成果を報酬に反映させる成果報酬制度を導入していて、結果を出せば若くして数億円の年俸を稼ぐことが可能です。エリートは一生余裕のある暮らしを送れるだけの資産を築いたら早めにリタイアし、残りの人生は悠々自適に暮らすのが目標――アメリカ社会では、アーリーリタイアメント(早期退職)は成功の証です。
しかし、現実に日本企業でも年功序列は少しずつ崩壊し、会社に長くいても、多少の出世をしても、早期リタイアできるほどの報酬を得るのは容易ではありません。そのうえ、今後急速に高齢化が進み、年金支給開始年齢がさらに後ろ倒しにされる可能性も否定できません。定年後に家計が行き詰まるケースを見聞きすれば、「ああ、やっぱり定年後も死ぬまで仕事をせざるを得ないのか」と絶望的に気分になります。ならばいっそ、アメリカ流の早期リタイアライフを今後の生き方・働き方のモデルにしてもいいのではないでしょうか。
私がここで言う「仕事」とは、「食うために仕方なくする仕事」のことです。「この仕事が好きでたまらない、一生かけて極めたい」とおっしゃる方は別。現実は、仕事を辞めたら暮らしていけないから働いている人が大半でしょう。そんな仕事は少しでも早く辞めて、残りの人生を自分の好きなことに使いませんか?
お金はそのためにこそ、存在するもの。だからこそ、私たちは”絶対大金持ちになる”べきなのです。
お金持ちには2タイプあります。
先祖伝来の広大な土地を所有し、土地そのものや、その上に建てたビルやマンションなどの収益物件を人に貸したりすることで年間何千万円、何億円もの収入を得ている人。老舗の和菓子屋や酒蔵などを経営するような、代々続く家業を持つ地元の名士。これが1つめのタイプです。一般の人から見れば、生まれからして、かなり恵まれた環境にあることは間違いありません。
2つめのタイプは、逆に中流の家庭、場合によっては貧しい家の生まれでありながら、一代で巨万の富を築いたお金持ちです。世界三大投資家のジム・ロジャーズとウォーレン・バフェットはアメリカの片田舎の中産階級以下の出身、ジョージ・ソロスは移民の子どもでした。