武蔵小杉は何位…? 大人気なのに実は「住みづらい街」ランキング

史上初調査。豊洲、横浜、二子玉川は?
週刊現代 プロフィール

SUUMOやHOME’Sなど、毎年不動産情報サイトによって発表されている「住みたい街ランキング」。ランクインの常連と言えば、鎌倉や横浜、吉祥寺など。「オシャレ」「洗練されている」「落ち着いた暮らしができそう」などのイメージがその理由だ。

だが実は、冒頭のように、世間から羨望の眼差しで見られているような「大人気」の街でも、「住んでみたら意外と不便だった」というケースは多く存在する。

せっかく引っ越したのに、想像していた暮らしと違う……。定年後の終の棲家がこのような街なら、悔いても悔やみきれないのではないか。

今回、本誌は「住みたい街ランキング」で名前の挙がっている人気の街の実態を徹底取材。さらに、不動産コンサルタントや住宅ジャーナリスト各氏の協力のもと、実は「住みづらい街」のランキングを作成した(表はページ末に掲載)。

 

まずは、冒頭で登場した鎌倉だ。HOME’Sが18年1月に発表した「定年後に住みたい街ランキング」で堂々の1位。古き良き街並みや、それを活かした飲食店や雑貨店などが人気を集めている。

だが、鎌倉は国内外から毎年2000万人以上の観光客が訪れる街。車道や歩道は大混雑する。家の扉を開けて、少し歩くだけで人がたくさんいれば、買い物に出かけるだけでも疲れてしまう。

本誌が作成した「住みづらい街」ランキングでは、なんと3位にランクインする結果となった。

さらに、鎌倉には「住みづらい」理由がもう一つある。不動産コンサルタントの長嶋修氏が話す。

「駅前にあるのは名物の鳩サブレーなど、お土産屋さんばかりです。スーパーマーケットなど、日用品を買うことのできる店は少ないので、観光で訪れるのは楽しいかもしれませんが、生活するのは不便でしょう」

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鎌倉と同様の理由で本当は「住みづらい」と指摘されるのが、浅草だ。「定年後に住みたい街ランキング」で15位の浅草も観光地としての人気が高く、浅草のある台東区は、年に830万人もの外国人観光客が訪れる。

その結果、商店街はいつも多くの外国人が往来し、大混雑してしまっている。『ライバル駅格差』(イースト・プレス)著者の小川裕夫氏が話す。

「18年6月から住宅宿泊事業法が施行され、民泊が整備されました。外国人観光客に人気のある浅草エリアは、当然民泊の利用者も増加していくことが予想される。住んでいれば、突然隣の家が騒がしくなる、なんてこともあり得ます」

さらに小川氏は、浅草のこんな意外な一面についても指摘する。

「浅草に『人情味のある下町』というイメージを抱いている人も多いと思います。しかし、それは古くからの仲間に対してで、余所者には意外に厳しいそうです」

新しく建ったマンションの住民と古くからの住民との間に軋轢が生まれることはよくあるが、この街も例外ではない。

結果、浅草は「住みづらい街」ランキングで11位に。観光名所として名を馳せている町が、必ずしも住みやすいとは限らないのだ。