「汗は拭きすぎてはいけない」猛暑を安く・快適に過ごす100の知恵

スポーツドリンクは凍らせるな
週刊現代 プロフィール

ポケットに保冷剤

夏場は喉を潤すために、ビールをついつい飲んでしまう。だが、(50)ビールは水分補給にならない。

「ビールは利尿作用が強く、500cc飲むと、800ccが尿として出てしまうと言われています。むしろ、脱水症状を起こすきっかけとなりかねません」(医師・医療ジャーナリストの富家孝氏)

(51)利尿作用があるアルコール全般が水分補給には適していない。ちなみに水分補給には向いていないが、血液量を増やす作用があるアルブミンを含む(52)牛乳は熱中症予防には最適である。

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脱水状態にあるかどうかは簡単に判断できる。

(53)尿の色が濃くなっていると脱水が進んでいます。普段の体調がいいときの尿と比較してみてください」(前出・田中氏)

(54)どのような脱水かを汗の性質で判断できます。水のようなサラサラな汗が出ている場合は、塩分があまり失われていません。普段よりベタベタするような汗が出ている場合は、塩分が失われているためスポーツドリンクや経口補水液を摂取したほうがいい」(池上内科循環器内科クリニック院長・池上晴彦氏)

強い暑さを感じたら、身体を冷やすことも大切になってくる。

(55)鼠蹊部(足の付け根)(56)ワキの下(57)首筋(58)足首は血流が多いので、この部分を冷やすと効果的です」(池上氏)

帝京大学病院高度救命救急センター長の三宅康史氏はこう語る。

「行水の代わりに、(59)冷たい水にタオルを浸して、身体を拭くだけでほどよく冷やせます。また(60)男性なら、ズボンのポケットに布を巻いた保冷剤を入れておけば、鼠蹊部を冷やせる。この方法なら仕事中や外出先でも可能だと思います」

前出の田中氏も安上がりかつ効率的な身体の冷やし方をアドバイスする。

「屋外に出るときは、日射病対策として(61)市販の『冷却マフラー』を首に巻くのが有効ですね。高齢者だと水分補給だけでは暑さに耐えられない場合もありますので、身体を冷やしながら外出するのがいい。

涼しいところから、急に暑い所へ出るのが一番危険です。冷却マフラーがなければ、(62)濡らしたタオルを冷蔵庫に入れておいてそれを首にかけるといいでしょう」

首回りを日射から守るため、(63)帽子はキャップよりハットを被ることも小さな工夫だ。

 

多くの人が間違って実行しているのが、「汗をこまめに拭く」ということ。

(64)汗が出る度に、乾いたタオルですぐに拭いてはいけません。汗は蒸発により、気化熱で体温を下げる。汗を拭きすぎると、体温を下げられず、さらに汗が出てきて、脱水状態になります。

(65)肌が濡れた状態を保つためには、濡れたタオルで汗を拭くこと。これは臭い対策にもなります。

あるいは(66)霧吹きのようなスプレー器を持ち歩くことです。露出した肌に軽く水をスプレーするだけで汗の代わりとなって体温が下がります。

(67)制汗スプレーをしていいのはワキの下と足だけです。もともと汗が蒸発しにくい部分なので問題ありません。他の部分にはかけないこと。汗をかけずに熱中症になる可能性があります」(五味氏)