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ZOZOも参戦、プロ野球「球団経営」のめちゃ儲かるビジネスモデル

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超高額な美術品の購入に、全身のサイズが測れるスーツの無料配布――。公私ともに何かと話題をふりまく若き経営者が次に目をつけたのは、プロ野球への参入だった。果たして、上手くいくのだろうか。

ロッテとは一度破談に

〈プロ野球球団を持ちたいです。球団経営を通して、ファンや選手や地域の皆さまの笑顔を増やしたい。みんなで作り上げる参加型の野球球団にしたい〉

それは、唐突な「宣言」だった。7月17日、ファッション通販サイト大手『ZOZOTOWN』を運営するスタートトゥデイの前澤友作社長(42歳)がツイッターでぶち上げると、翌日のスポーツ紙1面はこの話題で埋め尽くされた。

千葉県鎌ケ谷市生まれの前澤氏は、「地元愛」を前面に押し出した経営者として知られ、'16年にはロッテの本拠地・千葉マリンスタジアムの命名権を約31億円で獲得し、『ZOZOマリンスタジアム』に改名している。

その前澤氏が「球団を持ちたい」と言い出したとなれば、ロッテの買収を指すと考えるのが自然だろう。

しかし、日本野球機構の関係者は首をかしげる。

「実は、前澤氏側は以前ロッテに対して買収を持ちかけている。DeNAがベイスターズを購入した際の65億円をはるかに超える金額を提示したようです。

ところが、ロッテ側が拒否したことでご破算になった。『みんなで作り上げる』と言う以上、新球団立ち上げを視野に入れているのではないでしょうか」

 

買収にせよ立ち上げにせよ、その意思をいきなり個人のツイッターで発表するところが、いかにも新世代の起業家らしい。

美術品の蒐集家としても名を馳せ、昨年にはアメリカ人画家・バスキアの絵画を123億円でポンと落札した前澤氏からすれば、球界参入も軽い「ノリ」で考えられることなのかもしれない。

だが、前澤氏と10年以上の交流があるシーラホールディングス会長の杉本宏之氏は、「球団経営は前澤さんが以前からずっと温めてきた事だ」と語る。

「ZOZOマリンに何度となく足を運ぶうちに『野球場はもっと面白くできる』という思いが募ったのではないでしょうか。

例えば、球場にZOZOとコラボしたユニフォームを販売するショップやVIP向けの超高級レストランがあったっていい。

野球場を誰もが楽しめる『一大テーマパーク』にすれば、お客さんはもっと増やせる。そういうアイデアが彼の頭のなかにはいっぱいあるのでしょう」

'04年、近鉄とオリックスの合併に端を発した、いわゆる「球界再編」を機に、楽天、ソフトバンク、DeNAと、ZOZOTOWNと同様にベンチャー出身の「新興企業」が、次々とプロ野球経営に進出している。

顧客データをしっかり収集し、マーケティングでファンにしっかりリーチできれば、観客動員を増やせる――。

球界に参入する若き経営者たちからは、こうした趣旨の発言が繰り返されてきた。だが、プロ野球チームの経営とは本当にそんなに簡単にいくものなのだろうか。